2021年4月22〜25日に開催れたWRC(世界ラリー選手権)第3戦クロアチア・ラリーで、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムからヤリスWRCで参戦する勝田貴元が2度のSSベストタイムをマークするなど、トップドライバーに匹敵する速さを示して世界から大きな注目を集めた。最終的には3戦連続となる6位入賞を果たした。

最速タイムをマークして6位まで順位を挽回

TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムからヤリスWRCで参戦する勝田貴元は、初日SS3終了時点で総合7位につけていたものの、その後ジャンクションでのオーバーシュートやエンジンのストールによって遅れて、初日9位と苦しい出だしとなってしまった。

それでもラリー2日目、勝負どころのロングステージで2回のベストタイムを出すなど再びワークスチームのトップドライバーのすぐ後ろの7位まで追い上げると、最終日も安定した走りで4ステージを走行。前日よりもひとつ順位を上げ、開幕から3戦連続となる総合6位でフィニッシュした。

勝田は2020年の最終戦ラリー・モンツァの最終パワーステージで自身初のSSベストタイムを記録しているが、全ドライバーが全開走行中のラリー中盤のロングステージでのベストタイム奪取はそれよりも価値が高い。さらに1日の中で2度のSSベストタイムは賞賛に値する。

ラリーフィニッシュ後の勝田は「ベストタイムを出せたのは自信になりましたが、そことは違う性格のひとつ前のロングステージでのパフォーマンスは良くなかった。改善しなければならないところもまだまだあります」と、好走に浮かれることなくさらなる成長を期していた。

豊田章男チームオーナーはその活躍に「貴元はステージトップタイムを2回もとってくれました。WRCでのトップタイム、本当にすごいことです。先日、帰国した際の私からのアドバイスが役に立ったね、と言いたいところですが、努力を続けている貴元自身の成長の結果だと思います。次戦以降も楽しみにしてます」とコメントしている。

勝田の次戦WRCは、5月20〜23日にポルトガル南部のマトショニスで開催される第4戦ラリー・ポルトガルとなる。

画像: 「SSベストタイムを出せたのは自信になりました」と語る勝田貴元。3戦連続6位入賞も見事。

「SSベストタイムを出せたのは自信になりました」と語る勝田貴元。3戦連続6位入賞も見事。

2021 WRC第3戦クロアチア・ラリー 結果

1位 S.オジェ(トヨタ ヤリス WRC)2h51m22.9s
2位 E.エバンス(トヨタ ヤリス WRC)+0.6s
3位 T.ヌーヴィル(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+8.1s
4位 O.タナック(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+1m25.1s
5位 A.フルモー(フォード フィエスタ WRC)+3m09.7s
6位 勝田貴元(トヨタ ヤリス WRC)+3m31.8s
7位 G.グリーンスミス(フォード フィエスタ WRC)+3m58.8s
8位 C.ブリーン(ヒュンダイ i20クーペ WRC)+4m28.2s
9位 M.オストベルグ(シトロエン C3 ラリー2)+10m00.8s
10位 T.スニネン(フォード フィエスタ WRC)+10m29.3s

This article is a sponsored article by
''.