2021年4月28日、ETCソリューションズは、駐車場など高速道路以外の施設でETC技術を活用して料金支払いなどができる、会員登録制の新サービス「ETCX(イーティーシーエックス)」を開始すると発表した。(写真はすべてイメージです)

クルマに乗ったまま、さまざまな施設で決済サービスを利用できる

2001年に登場したETCは、今や利用率が93%(国土交通省「ETCの利用状況 令和2年12月」)となり、料金所での渋滞に巻き込まれずスムーズに通過できることが多くなった。そこで、2013年6月の閣議決定「世界最先端IT国家創造宣言」の中で示された「駐車場等、高速道路以外の施設でもETC等のITS技術が利用可能となる環境を整備し、利便性向上を図る」という方針に基づいて進められてきたETC多目的利用サービスが、このETCXだ。

画像: クルマの車載器にETCカードを挿入しておけば、クルマに乗ったまま決済サービスを利用できる。

クルマの車載器にETCカードを挿入しておけば、クルマに乗ったまま決済サービスを利用できる。

ETCXの大きな特徴は、以下の3点が挙げられる。

1)料金支払いや精算時に、現金やクレジットカード等の受け渡しやスマートフォンの操作などが一切不要
2)無線通信を利用したタッチレス決済で、接触機会の低減による感染症予防対策の実現
3)車載器情報(車種・車番・車長など)を利活用したソリューションの提供

ETCXは会員登録制のため、まずはETCカードとクレジットカードを用いて、あらかじめETCXに会員登録する必要がある。あとは、登録時に利用したETCカードをクルマの車載器に挿入しておけば、ETCX加盟店の施設でクルマに乗ったまま決済サービスを利用することができる。

ただし、民間への普及を目的として低コストのシステム化を実現したため、高速道路で利用されているノンストップ走行を前提とした仕組みではないので、必ず「一旦停止」することが前提だ。また、このサービスは4輪だけでなく、加盟店によるが2輪でも原則的に利用が可能だ。

画像: ETCXの利用イメージ。

ETCXの利用イメージ。

今までに、静岡や名古屋の駐車場、八戸のカーフェリー、相模原のドライブスルーなどで試行運用されてきたが、2021年4月29日からは新名神高速・鈴鹿PA(上り)のピットストップSUZUKAのドライブスルーで利用可能になる。

また、静岡県内の伊豆中央道と修善寺道路の各料金所で2021年7月1日より、有料道路では日本初のETCXサービスを開始する。伊豆中央道と修善寺道路でETCXを使えば使うほど利用料金がお得になる、新しい割引制度の導入が予定されている。

画像: ドライブスルーやガソリンスタンド、駐車場などを中心に使える場所を増やしていくという。

ドライブスルーやガソリンスタンド、駐車場などを中心に使える場所を増やしていくという。

ETCソリューションズでは、駐車場やドライブスルー、ガソリンスタンドなどを中心に加盟店を増やし、将来的にはマンションや工場などの入退出、そしてロードプライシングなどにも対応していきたいという。

まずは3年以内に登録会員を10万人、加盟店の施設を100カ所とするのが目標で、将来的には(ETC会員は現在約4000万人いるので、その4分の1である)1000万人の登録会員と1万カ所の加盟店を目指している。

会員登録の受付はすでに始まっており、ETCXのサービスサイトから行うことができる。登録したいETCカードを用意して必要な情報を入力することになる。ただ、現在登録できるクレジットカードの種類はトヨタファイナンスやイオン銀行など5社が発行するETCカードに限られており、この範囲を今後増やしていくという。

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