日本での正式受注開始からほぼ1年、いよいよ新型シボレー・コルベットの納車がスタートする。待ちわびた約300組のオーナーに向けて開催されたオンラインイベントでは、世界初となる右ハンドル仕様の新型コルベットが、富士スピードウェイ本コースをデモラン。その1stインプレッションをお届けしよう。

コルベット史上初の右ハンドル仕様車が、世界に先駆けて日本上陸

画像: 手前からクーペ3LTのトーチレッド、コンバーチブルのセブリングオレンジティントコート、シャドーグレーメタリック、アクセラレートイエローメタリック、ラピッドブルーとズラリ。高性能ブレーキシステムのほか、電子制御LSD、フロントスプリッター、リアスポイラー、ミシュランパイロットスポーツ4S、強化クーリングシステムなどの「Z51パフォーマンスパッケージ」は、全グレードに標準装備されている。

手前からクーペ3LTのトーチレッド、コンバーチブルのセブリングオレンジティントコート、シャドーグレーメタリック、アクセラレートイエローメタリック、ラピッドブルーとズラリ。高性能ブレーキシステムのほか、電子制御LSD、フロントスプリッター、リアスポイラー、ミシュランパイロットスポーツ4S、強化クーリングシステムなどの「Z51パフォーマンスパッケージ」は、全グレードに標準装備されている。

2021年5月29日(土)、富士スピードウェイのパドックに集っていたのは、日本に上陸したばかりの新型コルベット6台だった。「ALL NEW CORVETTE PRIVATE PREVIEW」と題されたオンラインイベントの主役たちだ。すべてが右ハンドル。「日本仕様なんだから当然でしょ」と思われるかもしれないけれど、実は右ハンドル車の設定そのものがコルベット史上初とのこと。しかも全世界に先駆けて、日本から右ハンドル車のリリースが始まるのだから、これはもう「特別な6台」と言っていいだろう。

カラーリングはすべて異なっていて、日本仕様車としてはアークティックホワイトを除く6色が揃っていた。トーチレッドをはじめセブリングオレンジティントコート(コンバーチブル専用色)、アクセラレートイエローメタリック(クーペ専用色)、ラピッドブルーなど、とにかく目を惹く華やか系が4種類。一方でゼウスブロンズメタリックやシャドーグレーメタリックといった「渋い」系はプレミアム感をアピールしたい向きにはぴったりだろう。

ドアミラーなどがボディ同色かブラックか、といった違いのほか、アルミホイール、インテリアの加飾など、装備が異なる「クーペ 2LT」と「クーペ 3LT」が設定されているが、もの凄く差別化がはっきりとしている印象はなかった。逆にクーペとコンバーチブルは後ろ姿の印象がまったく異なる。流麗なクーペはもちろんカッコいいのだけれど、2分割式のハードトップルーフとなるコンバーチブルのリアビューは、よりダイナミックでレーシーに見える。

画像: クーペ、コンバーチブルは全長、全幅、全高が同じ。車両重量はコンバーチブルが30kgほど重い。

クーペ、コンバーチブルは全長、全幅、全高が同じ。車両重量はコンバーチブルが30kgほど重い。

コンバーチブルトップの開閉は電動で、約16秒。推奨はされていないけれど、約48km/hまでなら走行中でも操作できる。手動だけが、クーペもトップを外すことが可能だ。フロントボンネット下にはスクエアで底が深い荷室スペースが用意されており、クーペ/コンバーチブルともにリアのスペースと合わせて356.8Lが確保されている。ちなみにリアトランクには、ゴルフバッグ2個が収納可能。グランドツアラーとしての実用性もきわめて高い。

インターフェイスもダイナミック。先進性とアナログ感が絶妙にバランス

画像: DR(自立航法)マップマッチング対応クラウドストリーミングナビを装備。リアビューモニターも備える。

DR(自立航法)マップマッチング対応クラウドストリーミングナビを装備。リアビューモニターも備える。

運転席と助手席は、完全にセパレートされている。とくに運転席側の包まれ感はそうとう強い。空調系のハードスイッチがずらりと1列に並んだセンターコンソールも独特のアレンジだが、ややドライバー向きにオフセットされた8インチカラータッチスクリーンは、まるで未来の乗り物に乗っているかのような気分を味わわせてくれる。8速DCTのフルレバー式ギアセレクターの造作がなかなか凝っていて、「シフトレバー」とはまた違った使いやすさと愉しさを演出していた。

フルデジタルのディスプレイは、モードに合わせてレイアウトやカラーが変更されるほか、インフォメーション部分も好みに合わせた設定が自在だ。とくに「試してみたい!」と思わせてくれたのが、パフォーマンスタイマーの「0→100km/h加速」計測機能やラップタイマー機能だった。運転の履歴などをビデオと音声で記録できるパフォーマンスデータレコーダー機能を装備。サーキットランをますますエンターテインメント感満点の時間に変えてくれそうだ。

画像: 3LTに装備されるコンペティションスポーツバケットシート。カラーバリエーションとして写真のジェットブラックのほか、タン色にも似た上質なナチュラルディップドもラインナップ。

3LTに装備されるコンペティションスポーツバケットシート。カラーバリエーションとして写真のジェットブラックのほか、タン色にも似た上質なナチュラルディップドもラインナップ。

凝った意匠のバケットシートは2LTが「GT2」、3LTとコンバーチブルにはサイド部などのサポートを向上させた「コンペティション」がそれぞれ採用されている。素材は基本がパフォーレ―テッドナパレザーで、質感がとても高い。座ってみると肩までしっかりカバーされているにも関わらず拘束されている感はほとんどなく、グランドツアラーとしての期待値がますます高まっていくように思えた。14個ものスピーカーで構成されるBose製のサウンドシステムも、早く試してみたい新しい魅力のひとつだ。

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