欧州発表から1年半、いよいよフォルクスワーゲンの新型ゴルフが日本上陸を果たした。よりスポーティな仕様GTIやR、ワゴンのヴァリアント、SUVのオールトラックなど、その多様性にも期待大だ。(Motor Magazine2021年7月号より)

GTI、GTIクラブスポーツ、RにGTEと「速さ」も多彩

ゴルフ8の日本導入が、いよいよ始まった。2021年2月9日から実施されていた「予約受注キャンペーン」では、約1カ月で1000台を突破するなど、日本でもっとも親しまれている輸入車として変わらず高い注目度を誇っている。欧州での発表は2019年秋だったことを考えれば、まさに「待ちに待った8代目」の来日だ。

導入の皮切りとなるのは、48Vマイルドハイブリッドを採用したeTSIシリーズから。組み合わされるのは1L直3と1.5L直4ターボユニットで、どちらも7速DCT(DSG)が設定される。最高出力/最大トルクはそれぞれ100ps/200Nm、150ps/250Nmを発生する。

スペック的にはややおとなしい印象となるが、どちらも実用性能の高さは海外での試乗などで高い評価を受けているもの。とはいえやはりさらなる高性能仕様車の登場が気になるところだろう。欧州ではすでに、GTIやR、電動モデルとして高いスペックが与えられたGTEなどのラインナップが発表、発売されている。それらも順次、日本に導入されるはずだ。

まず気になる高性能モデルと言えば、スポーツハッチバックの定番「GTI」だろう。フロントバンパーには大胆なほど広大な開口面積を持つハニカムグリルを設定、インテリアも伝統のタータンチェックに加え赤いアクセントなどを効果的に配してスポーティ感を高めている。2L直4ターボは最高出力245ps、最大トルク370Nmを発生する。前輪駆動で0→100km/h加速は6.3秒だ。

このGTIにはさらに、300psまでポテンシャルを引き上げた「クラブスポーツ」を追加設定。0→100km/h加速は5.6秒に達する俊足モデルだ。それでもまだ足りないという走り志向のユーザー向けには「R」がある。搭載されるのはGTIと同様に2L直ターボだが、スペックは320ps/400Nmまで引き上げられ、0→100km/h加速は一気に4.7秒まで短縮された。電子制御式多板クラッチを採用した4WD(4モーション)と後輪のトルクベクタリング付き電子制御デフロック、アクラボヴィッチ製スポーツマフラーなど、スポーツモデルらしいインパクトと高い機能性が巧みに融合している。

1.4L TSIに電気モーターを組み合わせたGTEの存在にも注目したい。システム出力は245psに達し、0→100km/hは6.7秒と、GTIとほぼ変わらない。待ったなしの電動化時代にも息づく、ゴルフのスポーツスピリッツを象徴する1台だ。

画像: 巨大な開口部を持つクーリングダクト、ウイング形状のエアスプリッターを配したゴルフRの顔のインパクトは強烈だ。

巨大な開口部を持つクーリングダクト、ウイング形状のエアスプリッターを配したゴルフRの顔のインパクトは強烈だ。

フォルクスワーゲンのSUVラインアップにあって、リーダー的役割を果たしてきたティグアンが、4年ぶりの進化を遂げた。マイナーチェンジながら、そのルックスは印象が大きく変化。エンジンラインアップの変更や新らしいスポーツグレードの追加など、注目点は非常に多い。

今回、その導入にあたって設定された特別なグレード「TSIファーストエディション」をテスト。その進化のポイントをひと言でまとめれば「全身アップグレード」といったところだろうか。

顔立ちからしてニューティグアンは、ずいぶんと大人びたように感じられる。最適な配光を実現するマトリックスヘッドライト「IQ.LIGHT」の目力は非常に強力で、上下方向にワイド化された大型グリルとともにより強い存在感を漂わせている。その下に広がるバンパーデザインはスポーティであると同時にエレガントで、さらに精悍さまで備える。ダイナミックターンインジケーターの採用も質感向上のポイントだ。

さらに「ファーストエディション」では専用レザーシートやウッドパネルなどによって、シックでありながら質感の高い室内空間を実現していた。ハーマンカードンと共同で開発したスピーカーのプレミアムオーディオシステム(オプション)も確かに、上級感のアップに一役買っている。

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