モーターマガジン社が2020年12月3日に発行したムック、GT memories 4「DR30スカイラインRS」が好評を得ている。ここでは、そのダイジェスト版を5回に渡って紹介する。1981年10月に登場し1984年まで生産された日本を代表するハイパフォーマンスカー「DR30スカイラインRS」の魅力を紹介していこう。連載第1回目は、1981年に1気筒当たり4バルブの直4 DOHCエンジンを搭載して登場した2000RSを中心に解説する。(「GT memories 4 DR30スカイラインRS」より一部抜粋)。
画像: FJ20Eを搭載したRSは4ドアセダンにも設定された。画像は標準の70偏平タイヤからグレードアップした60タイヤ装着車。

FJ20Eを搭載したRSは4ドアセダンにも設定された。画像は標準の70偏平タイヤからグレードアップした60タイヤ装着車。

RSは「レーシングスポーツ」の証。新エンジンと熟成のサスが光る

1980年代に入ってからも、設計の古いSOHCであるL20型のくびきに縛られていたスカイラインGT系。1981年のフルモデルチェンジでHR30となってからもそれは変わらなかった。DOHC路線を打ち出したトヨタのスポーティカーの前で日産ファンはじれったい思いをしていたが、同年に追加されたDR30「スカイラインRS」は、ようやく登場した高性能車となった。

搭載されたエンジンは新開発のFJ20E型。国産車初の1気筒あたり4バルブの直4 DOHCとなった。まだ2バルブだったトヨタのDOHCユニットに対しても高性能を主張するには十分な機構だった。

画像: 1980年代的なスクエア基調のボディライン。スペックだけではなくエクステリアでも好評を得た。

1980年代的なスクエア基調のボディライン。スペックだけではなくエクステリアでも好評を得た。

もちろんスカイラインのトップグレードといえば6気筒・・・とこだわるユーザーも存在したが、FJ20Eという新世代エンジンはキャブレターではなく電子制御化され、パワフルさと扱いやすさも両立した。

サスペンションはフロント/ストラット、リア/セミトレーリングアームというGC10系(ハコスカ)時代から受け継いだもので、すでに熟成の域に達していた。ただ、先代のC210系ではL20ターボのエンジンパワーに足回りが負けているとの評もあったことから、ジオメトリーの見直しなどの改良を行っている。

RSではさらに減衰力を2段階調整できるアジャスタブルショックアブソーバーの採用、リアスタビライザーやLSDの装備など、よりハードな走りに耐えうるチューニングを施している。そして直4となったことで前後重量バランスも改善され、操縦性も向上。総合的な評価は上々なものとなった。

画像: FJ20E型エンジンは、16バルブ直4DOHC。150ps/18.5kgmの動力性能を発生した。

FJ20E型エンジンは、16バルブ直4DOHC。150ps/18.5kgmの動力性能を発生した。

日産 スカイライン2000RS ハードトップ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4595×1665×1360mm
●ホイールベース:2615mm
●車両重量:1115kg
●エンジン:直4 DOHC
●排気量:1990cc
●最高出力:150ps/6000rpm
●最大トルク:18.5kgm/4800rpm
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:FR
●10モード燃費:10.0km/L
●車両価格:217万6000円(東京)
※1981年10月時点での仕様

日産 スカイライン2000RS 4ドアセダン 主要諸元

●全長×全幅×全高:4595×1665×1385mm
●ホイールベース:2615mm
●車両重量:1105kg
●エンジン:直4 DOHC
●排気量:1990cc
●最高出力:150ps/6000rpm
●最大トルク:18.5kgm/4800rpm
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:FR
●10モード燃費:10.0km/L
●車両価格:212万1000円(東京)
※1981年10月時点での仕様

▶︎▶︎▶︎【GT memories 4 ダイジェスト02】へ、つづく(2021年7月16日公開)

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