2021年8月1日に行われたF1第11戦ハンガリーGPで、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンはボッタス(メルセデス)の追突から起こった多重クラッシュに巻き込まれて9位。セルジオ・ペレスはリタイアに終わった。一方、ライバルのルイス・ハミルトン(メルセデス)は2位に入賞している。

フェルスタッペンはまたもやアクシデントに巻き込まれる

ハンガリーGP決勝は、レッドブル・ホンダにとって、イギリスGPに続いて、やりきれない不運な結果となってしまった。レース直前に降り出した雨のためインターミディエイトタイヤでのスタートとなり、ミディアムでスタートするはずだったメルセデスのアドバンテージがなくなったが、レースは思わぬ展開となった。

2番グリッドからスタートしたバルテリ・ボッタス(メルセデス)が1コーナーへの進入でブレーキをロックさせてランド・ノリス(マクラーレン)に追突してしまったのだ。運悪く、スタートダッシュよく2番手に上がっていたマックス・フェルスタッペンは、押し出されたノリスに激突されてしまう。ボッタスはさらにセルジオ・ペレスにもヒット。ペレスはそのままリタイアとなってしまった。

フェルスタッペンはなんとかクルマを止めずに走り続けることができたののの、バージボードとフロアに大きなダメージを受けて大きなハンデを背負うことになる。それでもフェルスタッペンは傷ついたマシンで懸命にプッシュしてなんとか9位に入賞。チームにとって大切なポイントを獲得できたことが唯一の救いとなった。フェルスタッペンとペレスは次のようにコメントしている。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

「レースは自分たちのコントロール外でしたし、2戦連続でこのような形になるなんて信じられません。メカニックは僕がレースに戻れるように全力を尽くしてくれましたが、クラッシュによるダメージがマシンに多く残っていて、ダウンフォースを失ってオーバーステア、アンダーステアが各所で起こり、ドライブするのは非常に難しかったです。2ポイントしか獲得できなかったことは残念ですが、一方でクラッシュしたのにレースを続けられたことはかなりの幸運でしたから、ポイント獲得を果たせたことに驚いています。ここからサマーブレイクに入りますが、プッシュし続けなければなりません。僕らは決して諦めることなく、自分たちのレースに集中していきます。とても不運な2レースでしたが、何かを失ったわけではなく、まだまだシーズンは続いていきます」

画像: アクシデントに巻き込まれ、思うような走りができなかったフェルスタッペンは9位がやっと。

アクシデントに巻き込まれ、思うような走りができなかったフェルスタッペンは9位がやっと。

セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)

「何と言っていいのか分かりませんが、ターン1であのような形で追突されるのは信じられませんし、チームにとっては大打撃でした。いいスタートを決めて3番手に上がり、コンディションも有利に働くと思っていたので残念ですが、できることは何もありませんでした。マシンの中からは、自分の後方で何が起きていたのか正確に分からなかったので、リプレイを見直したところ、自分が大きな衝突を受けていたことを知りました。ボッタスは大きなミスを犯し、ターン1へのブレーキングが遅すぎて多くのマシンを道連れにしました。その中には、僕と、大ダメージを負ったマックスのマシンも含まれます。彼は自分のミスだと分かっていたので、僕のところに謝罪に来ました。故意ではないですし、レースではこういうことも起こるものですが、大きなダメージを受けたことで僕らのレースが終わり、ポイント獲得の機会が失われたという結果が変わることはありません」

画像: ボッタスに追突されたペレスは、マシンのダメージが大きく、リタイアとなった。

ボッタスに追突されたペレスは、マシンのダメージが大きく、リタイアとなった。

ハンガリーGPを終えて、F1はサマーブレイクを挟み、8月の末からの後半戦に向かう。メルセデスに逆転を許したものの、シーズンはまだ12戦を残している。

画像: ハンガリーGPのタイヤ戦略。リスタート後を実質的なレースとすると、ミディアム-ハードの1ストッパーが見られた一方、異例のレース状況によって後退を強いられたドライバーたちは2ストップのスプリント戦略を採った。

ハンガリーGPのタイヤ戦略。リスタート後を実質的なレースとすると、ミディアム-ハードの1ストッパーが見られた一方、異例のレース状況によって後退を強いられたドライバーたちは2ストップのスプリント戦略を採った。

2021年F1第11戦ハンガリーGP決勝 結果

1位 31 E.オコン(アルピーヌ・ルノー)70周
2位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+2.736s
3位 55 C.サインツ(フェラーリ)+15.018s
4位 14 F.アロンソ(アルピーヌ・ルノー)+15.651s
5位 10 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)+63.614s
6位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)+75.803s
7位 6 N.ラティフィ(ウイリアムズ・メルセデス)+77.910s
8位 63 G.ラッセル(ウイリアムズ・メルセデス)+79.094s
9位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)+80.244s
10位 7 K.ライコネン(アルファロメオ・フェラーリ)+1周
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リタイア 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)

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