2021年8月12日(米・現地時間)、アストンマーティンはハイパーカー「ヴァルキリー」の新たなファミリー「ヴァルキリー スパイダー」を発表。オープントップで、F1並みの走りを楽しめるエキサイティングなモデルだ。

アストンマーティン史上最速のオープントップモデル

アストンマーティンとF1レッドブルレーシングのレッドブル アドバンスド テクノロジー(RBAT)とが手がけるハイパーカー「ヴァルキリー」に、オープントップの新たな仲間「ヴァルキリー スパイダー」が登場した。

搭載されるエンジンは、ヴァルキリーと同じ6.5L V12 DOHCツインターボ(1155ps!)だが、エアロダイナミクスにおいてその違いを見せる。オープントップ時のエアロ効果を高めるため、カーボンファイバー構造のアクティブエアロダイナミクス システムとアクティブシャシ システムが全面的に見直されているのだ。

加えて、ティアドロップ型のコクピットを含むアッパーボディとサイドパネルは、コクピットフロアの両側を走る巨大なベンチュリトンネルを包み込む形状とされた。エアロダイナミックパッケージと呼ばれるものだ。

ベンチュリトンネルは、大量の空気をアンダーボディに取り込み、リアディフューザーへと送り出す役割を担い、きわめて高いレベルのダウンフォースを生み出してくれる(240km/hで1400kg以上:トラックモード時)。これは、空力デバイスをボディ上部に追加する必要をなくし、優雅なフォルムを損なわないメリットも有している。

画像: 徹底的にエアロダイナミックスが追求された流麗なフォルムに目を奪われる。

徹底的にエアロダイナミックスが追求された流麗なフォルムに目を奪われる。

車両重量は、ライトウエイトソリューション思想を受け継ぎ、ヴァルキリーからわずかの増量に抑えられえている。その効果は、ルーフを取り外した状態で最高速度330km/h以上に達し、ルーフを装着した場合は350km/h以上という。これは、世界耐久選手権(WEC)を戦うLMP1マシンと同等で、アストンマーティン史上最速かつ、もっとも過激なオープントップモデルの登場を意味する。

コクピットは、F1マシンを思わせるドライバーファーストのものとなる。シートポジションは低く、しかも着座位置よりも高い場所に設定されたペダル類を特徴とする。乗員の安全を6点式シートベルトが確保することになる。

センターリアビューカメラシステムは、フロントおよびリアパーキングセンサーとともに、高速および低速走行時にドライバーをサポートし、インパネのすぐ上にはカメラ用のディスプレイが設置されている。

取り外し可能な専用の軽量ルーフは、カーボンファイバー製センターパネルとポリカーボネート製ルーフウインドーで構成される。センターパネルは、ルーフ後端のタブとウインドースクリーンサラウンドに固定される一方で、ルーフウインドーはそれぞれの側で支えられる。ルーフを取り外す際は、ドアを開けてルーフを持ち上げるだけだ。オープントップ化にともない、ドアの形状もフロントヒンジタイプへと変更が加えられている。ただし一般的なスイング式ではなく、跳ね上げ式ドアだ。

ヴァルキリー スパイダーは、世界限定85台限定生産(左ハンドル/右ハンドル仕様設定)で、近々予約受付が開始される。最初の納車は2022年下半期予定で、現在のところ車両価格のアナウンスはない。

なお実車は、米国カリフォルニア州モントレー ペブルビーチで開催のコンクール・デレガンス(2021年8月12日~15日)で、ゲスト向けに公開されている。

画像: フロントヒンジタイプへと変更されたドア。スペシャル感はいうまでもない。

フロントヒンジタイプへと変更されたドア。スペシャル感はいうまでもない。

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