「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、プジョー 508(初代)だ。

これまでのプジョー車とは明確にスタンスを変えたプジョー 508のフロントフェイス

画像: プジョーのフラッグシップ セダンとワゴンとして2011年にデビューした508。

プジョーのフラッグシップ セダンとワゴンとして2011年にデビューした508。

プジョーの新たなフラッグシップ セダン(およびワゴン)となる、「508」の国際試乗会がジュネーブ モーターショーに先駆けてスペインで行われた。従来までのデザイントレンドを一新し、走りも質感もクオリティの高いものとなった。

407と607という2つのシリーズを統合し、プジョーの新たなフラッグシップという位置づけを担うモデル。昨年(編集部註:2010年)のパリ モーターショーで発表された「508」とは、ひとことで言えばそんなキャラクターを狙ったモデルだ。

厳密には、例によってSWと名付けられたワゴンの方がわずかに全長が長いものの、407に比べて「フロントのオーバーハングは縮めてリアのそれは伸ばした」というボディの全長はおよそ4.8m。全幅は1853mm(本国仕様)で、ホイールベースはやはり407よりも10cm近く延長されている。

そんな508シリーズで興味深いのは、フロントマスクを代表とするデザインが、これまでのプジョー車とは明確にスタンスを変えた点だ。ここのところ過激なまでに大胆な表情を強めていた顔つきはグンと端正になり、よく言えばより万人向け、悪くいえば少々個性が薄い方向へと改められた。

じつはそんなフロントマスクに対する新しいアプローチは、1年前に披露をされたコンセプトカーの「SR1」で提示されていたもの。どうやら新世代プジョー車の顔つきは、この508を皮切りにこちらの方向へと舵が切られて行くようだ。

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