あらゆるラグジュアリーブランドが進める電動化戦略。その中でもマセラティが選んだ選択肢は、あくまでもハイパフォーマンスの実現に優先順位を置いたものだった。(Motor Magazine2021年9月号より)

低回転でも高効率の過給効果を得られるeブースター

パワートレーンはSOHCマルチエア採用のマセラティ製2L直4ターボエンジンに48Vハイブリッドシステムを組み合わせたもの。BSG(ベルトドリブンスターター ジェネレーター)とリチウムイオンバッテリー、eブースター(電動コンプレッサー/下の写真でエンジン前側に横置きで装着)、DC/DCコンバーターで構成されるマイルドハイブリッドシステムで、基本的にギブリ ハイブリッドのものと同一だ。ただしFRのギブリに対して、レヴァンテはQ4インテリジェントAWDシステムによる4WDとなる。

画像: マセラティ製2L直4ターボエンジンで、写真中央で横に寝かせるように配置されているのが「eブースター」

マセラティ製2L直4ターボエンジンで、写真中央で横に寝かせるように配置されているのが「eブースター」

このマイルドハイブリッドシステムでユニークなのは、48Vシステムを積極的にeブースター駆動用電源として利用することだ。BSGと48Vバッテリーにより、いつでも必要に応じてeブースターを稼働させられるので、エンジンが低回転域でも高効率の過給効果を得られる。

大型ターボチャージャーとの滑らかな過給受け渡しも容易で、このツインチャージ機構採用によって豊かな実用性と最高出力330ps/5750rpm、最大トルク450Nm/4000rpmの高性能を実現した。

平均車重1950kgのボディで最高速255km/h、0→100km/h加速5.7秒を達成。従来のディーゼルターボエンジン搭載車と同レベルの高性能を、より高効率に実現してみせたのだ。(文:Motor Magazine編集部 香高和仁/写真:赤松 孝)

画像: レヴァンテ ハイブリッド。SOHCマルチエア採用のマセラティ製2L直4ターボエンジンに、48Vハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレーンを搭載。

レヴァンテ ハイブリッド。SOHCマルチエア採用のマセラティ製2L直4ターボエンジンに、48Vハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレーンを搭載。

マセラティはミドルサイズSUVの電動化も準備万端

よりコンパクトなSUVも発進用意

レヴァンテよりもコンパクトなボディサイズを備えたマセラティの新型SUV「グレカーレ」。ちょうどクアトロポルテとギブリのようなサイズ関係とも言えそうだが、このグレカーレは同門ブランドであるアルファロメオの主力SUV、ステルヴィオとの近似性を備えている。新型グレカーレは2021年後半に本国デビューを予定されている。

画像: ミドルサイズSUVのグレカーレ。日本導入時期は2021年末か。

ミドルサイズSUVのグレカーレ。日本導入時期は2021年末か。

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