プレミアムSUVの中で早くからプラグインハイブリッド(PHEV)化してきたポルシェ カイエン。世代を重ねるごとに着実に進化も遂げている。そこで現行カイエン Eハイブリッドを連れ出しロングドライブに行ってきた。長距離を走ることでわかったこのクルマの魅力を報告する。(Motor Magazine2021年11月号より)

電動化はポルシェの重要なストラテジー

ポルシェは、クルマの電動化に積極的なメーカーである。自身初のピュアEV、タイカンではポルシェらしい姿カタチと走りに魅了された。さらに遡れば、プラグインハイブリッド(PHEV)の展開も積極的で、スポーツセダンのパナメーラやSUVのカイエンには、かなり前からPHEVをラインナップしている。電動化は、ポルシェらしさを増幅させる装置でもあるのだ。

スポーツカーメーカーとして責任と生き残り、そして他との差別化、圧倒的なパフォーマンスの発揮などを考え電動化に取り組んでいると言えるだろう。つまり電動化は、ポルシェにとって重要なストラテジーなのである。だからこそ、カイエンやパナメーラに数種類のPHEVをラインナップしているのだ。これは他ブランドにはない異例なことなのである。

画像: PHEVで味わうことができるポルシェらしいダイナミックな走り。試乗車はオプションのエアサスペンション装着車。最低地上高は標準時190mm、ハイレベルで245mmとなる。リアアクスルステアリング(オプション)も装備する。

PHEVで味わうことができるポルシェらしいダイナミックな走り。試乗車はオプションのエアサスペンション装着車。最低地上高は標準時190mm、ハイレベルで245mmとなる。リアアクスルステアリング(オプション)も装備する。

まずはカイエンのPHEVのラインナップを整理したい。SUV、クーペボディともに用意されるのがEハイブリッド、ターボSEハイブリッドの2モデルである。

これらの違いは搭載するエンジンで前者が最高出力340ps/最大トルク450Nmを発生する3L V6ターボ、後者が最高出力550ps/最大トルク770Nmを発生する4L V8ツインターボとなる。電気モーターはどちらも同じもので最高出力136ps、最大トルク400Nmを発生する。ちなみにシステム合計では、Eハイブリッドが最高出力462ps/最大トルク700Nm、ターボSEハイブリッドは680ps/900Nmとなる。ちなみにEハイブリッドというグレード名は、PHEVを指している。

搭載されるリチウムイオンバッテリー容量は、17.9kWh。満充電でのEV走行可能距離は54〜55km(NEDCモード)となる。対応するのは普通充電のみだ。

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