デビュー以来、販売台数続いているトヨタのコンパクトSUV「ヤリスクロス」。その秘密を探るべく、「ドライブグルメ」のライターでもある鈴木ケンイチ レポーターが、ヤリスクロスとヤリスを乗り比べてみた。

いまや、コンパクトSUVにヤリスクロスのライバルはいない!?

画像: 試乗したのは、ヤリスクロスのハイブリッドモデル、グレードは最上級の「Z(4WD)」。車両価格は281万5000円(税込)。

試乗したのは、ヤリスクロスのハイブリッドモデル、グレードは最上級の「Z(4WD)」。車両価格は281万5000円(税込)。

トヨタのコンパクトSUV、ヤリスクロスの販売が絶好調だ。2020年8月末に発売が開始されたが、その販売台数はヤリスに含まれているので実数が見えなかった。そこでトヨタに問い合わせてみると、2020年8~12月の5カ月間で3万2810台、2021年1~8月では7万6430台。発売から2021年8月までの約1年で10万9240台も売れていた。ざっくり言えば、ヤリスクロスとヤリスは、ほぼ同じ台数が売れている。

年間10万台規模で売れているSUVといえば、2020年に12万6038台を販売したトヨタ ライズぐらい。他のモデルでは、ホンダ ヴェゼルは3万2931台だったし、日産 キックスは1万8326台、マツダ CX-3は7617台。つまり、現状では弟分のライズくらいしか販売上のライバルはいない。それほど圧倒的な人気を誇っている。そこで、ヤリスクロスとヤリスを乗り比べることで、ヤリスクロスの人気の理由を探ってみたい。

まず、ヤリスクロスとヤリスは同じプラットフォームを使っているが、エクステリアデザインはまったく違っている。それでも、インパネなどのインテリアデザインは、エクステリアほど大きく違ってはない。メーターのデザインは異なるが、オーディオやエアコンなどのセンターコンソールまわりは同じだ。外で見るよりも運転席に座った方が、2台が兄弟車であることが、より実感できるだろう。

だが、走らせたときの2台の印象は、それなりに異なるものだった。なによりも車格感がヤリスクロスの方が高い。着座位置がヤリスより高いというだけでなく、街を走る他のもう少し大きいSUVとも遜色ないのだ。ヤリスクロスの寸法は、全長4180×全幅1765×全高1590mm。ヤリスクロスの全長と全幅はコンパクトなのだが、全高はC-HRよりも高いくらいだ。目線が上にあるというだけで、なんとなく車格が上がったような気分になれる。

また、ヤリスクロスは同じ最上級グレード同士でもヤリスよりも30万円ほど高い。そのため内装や装備でも、ヤリスクロスの方が充実している。ヤリスクロスは、1.5Lのエンジン車が約180~244万円、ハイブリッドが約230~280万円という価格帯となるが、装備類の充実は、それよりも上のクラスに匹敵する。

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