フェラーリ ブランドのロードカーとしては初めて6気筒エンジンを搭載し、ハイブリッドのパワートレーンを搭載した「296GTB」が日本初公開された。そのディテールを写真で紹介しよう。

V6ターボ+モーターはシステム総合出力で830psを発生

フェラーリが6気筒エンジン搭載モデルを製作して、往年の名車「ディーノ」の名を復活させるのではという噂は、以前からまことしやかにささやかれていた。だが2021年7月に本国イタリアで発表されたニューモデルの車名は、ディーノではなく、フェラーリ初の6気筒エンジン搭載車「フェラーリ 296GTB」となった。クルマ好きならご存じのように、ディーノは6気筒エンジンゆえに「フェラーリ」とは呼ばれなかった。

296GTBはフェラーリのネーミング文法のひとつである、2.9Lの6気筒エンジンを搭載したグランツーリスモ(GT)ベルリネッタ(B:イタリア語でクーペの意味)から名づけられている。当然ながらV8よりコンパクトなV6エンジンはターボを2基装着して663psと740Nmを発生し、さらに電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを採用し、システム総合出力で830psを発生する。最高速度は330km/h以上、0→100km/h加速は2.9秒とアナウンスされている。

フェラーリ スタイリングセンターが手がけたエクステリアデザインは、ベルリネッタの伝統的なファストバックではなく、キャビンがボディに埋め込まれたようなもの。前後の筋肉質なフェンダーやリアのフライングバットレス(飛び梁)なども特徴的だ。このスタイリングは、1960年代のフェラーリ、とくに1963年に誕生した250LMをインスパイアしたものだという。

インテリアではSF90 ストラダーレから採用された完全なデジタルインターフェースを中心に開発され、シートやインテリアのトリムには高級イタリアンレザーがあしらわれている。8速DCTは、SF90 ストラダーレ同様にクラシックなシフトゲートを現代的に解釈したセレクターとなっている。(写真:伊藤嘉啓)

■フェラーリ 296GTB 主要諸元

●全長×全幅×全高:4565×1958×1187mm
●ホイールベース:2600mm
●車両乾燥重量:1470kg
●エンジン:120度V6 DOHCツインターボターボ+モーター
●総排気量:2992cc
●エンジン最高出力:4880kW(663ps)/8000rpm
●エンジン最大トルク:740Nm(75.5kgm)/6250rpm
●モーター最高出力:122kW
●モーター最大トルク:315Nm
●システム総合出力:830ps
●トランスミッション:8速DCT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●燃料・タンク容量:プレミアム・65L
●WLTCモード燃費:未発表
●タイヤサイズ:前245/35ZR20、後305/35ZR20
●車両価格(税込):3678万円〜

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