三菱自動車(以下、三菱)のアウトランダーが9年ぶりとなるフルモデルチェンジを実施した。新型は国内でプラグインハイブリッドモデル「アウトランダーPHEV」のみの登場となる。今回はプロトタイプモデルをサーキットで試乗して、その進化をチェックしてみた。(Motor Magazine2021年12月号より)

EVモード走行距離が83kmにアップ

ミドルサイズから三菱のフラッグシップに格上げとなった9年ぶりのフルモデルチェンジは、「威風堂堂」をコンセプトに、SUVの基本性能とともに「力強さ」「頼もしさ」「上質感」を追求したという。年末と伝えられる発売に先立ち、プロトタイプをクローズドコースで試乗することができた。

従来型比で15mm長く、60mm幅広く、35mm高くなり、インパクト満点の顔面も効いて立派に見えるので、目にした第一印象としてはもっと大きくなったように感じる。オフロード走行時に姿勢の変化をつかみやすいよう、水平基調のデザインを採用したというインテリアは、従来型でも時間の経過とともに高められてきたクオリティ感がさらに引き上げられている。

車内の空間はより広々とした印象となり、レイアウトの見直しによりこれまで構造的に難しかった7人乗りを実現したことも朗報だ。インパネに配された大画面ディスプレイは見やすく的確に情報を伝えてくれる。パワーメーターの表示がふたつになったおかげで、EV、回生、そしてエンジンパワーの状況も一目瞭然となった。従来型は、後付けで増えた機能に対応したため煩雑な操作を必要としていたドライブモードセレクター関連のスイッチも、整理されて使いやすくなった。

画像: 欧州のプレミアムSUVにも負けない高級感を醸し出しているコクピット。P(7人乗り)。

欧州のプレミアムSUVにも負けない高級感を醸し出しているコクピット。P(7人乗り)。

プラットフォームはルノー/日産とのアライアンスにより新開発されたもので、大幅な軽量化とボディ剛性の向上を実現しているという。

PHEVシステムも一新されて、モーターの最高出力向上とともに、バッテリーの容量が13kWhから20kWhに増加し、83kmものEV走行が可能になった。燃料タンク容量も43Lから56Lになり、フル充電+ガソリン満タンで1000km以上走行できることも大歓迎だ。さらには、外部給電可能な日数も2日増えて12日分となった。

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