2021年11月28日、富士スピードウェイで開催されたスーパーGT選手権最終戦で予選4番手スタートのau TOM’S GR Supraがトップチェッカー。ランキング首位のSTANLEY NSX-GTがアクシデントでノーポイントで終わったことにより、逆転でのタイトル獲得となった。

ポールポジションはENEOS X PRIME GR Supra

土曜日の予選でトップタイムを叩き出したのは14号車ENEOS X PRIME GR Supraの山下健太、自らが持つコースレコードを塗り替える好タイム。2番手にはランキング首位の山本尚貴が駆る1号車STANLEY NSX-GT、連覇に向けフロントロウを死守した。

翌日曜日、66周で争われる決勝レースがスタート。14号車スープラ、1号車NSXの順で1コーナーをクリアする。このオープニングラップで中盤の4台が絡むアクシデントがあり17号車Astemo NSX-GTがリタイア、タイトル候補の1台が姿を消す。そして36号車au TOM’S GR Supra、37号車KeePer TOM’S GR Supraが2周目までに1号車NSXの前に出る。

その後トップ3台のスープラ勢はSC(セーフティカー)導入を挟みポジションが入れ替わり36号車、37号車、14号車の順に。1号車NSXはタイトル確定となる4番手をキープしつつ22周目にルーティンのピットへ向かう。

画像: 14号車スープラがポール、ランキング6位から大逆転チャンプの可能性を残す

14号車スープラがポール、ランキング6位から大逆転チャンプの可能性を残す

画像: SCリスタートを狙っていた関口雄飛が36号車スープラをトップに押し上げる

SCリスタートを狙っていた関口雄飛が36号車スープラをトップに押し上げる

STANLEY NSX-GTのタイトル確定かと思われたが

全車がピット作業を終えるとトップは36号車スープラ、2番手・3番手に14号車・37号車とスープラが上位3台を占め、1号車NSXは手堅く4番手をキープ。タイトルの可能性が残るもう1台のNSX、8号車ARTA NSX-GTはピットの際に車両トラブルがあったこともあり7番手、チャンピオン獲得が難しくなってしまう。

このまま4位でゴールすればタイトル連覇が決定となる1号車NSX-GTに思いもよらぬアクシデントが襲う。51周目の1コーナー、GT300のクラス上位で争っていたマシンがブレーキングをミスし1号車NSXに体当たりの形で接触。1号車NSXはサスペンションを破損しピットインを余儀なくされポイント圏外へ、タイトルの望みは潰えてしまう。

画像: 8号車NSXはドアが外れるというアクシデントでピットで大幅なロスタイム

8号車NSXはドアが外れるというアクシデントでピットで大幅なロスタイム

画像: タイトル確定となる4番手を走行する1号車NSX山本尚貴に、この後まさかのアクシデントが

タイトル確定となる4番手を走行する1号車NSX山本尚貴に、この後まさかのアクシデントが

TEAM TOM'Sがワンツーフィニッシュで逆転チャンプに

これで逆転タイトルの可能性が転がり込んできた36号車au TOM’S GR Supraは66周を走り切りトップチェッカー。37号車KeePer TOM’S GR Supraも2番手に続き、チームトムスがワンツーフィニッシュで36号車のドライバー、チームの両タイトルが決定した。

スープラ勢は上位5台を占拠し、8号車ARTA NSX-GTは6位に。このレースで最後となる日産 GT-R勢は、23号車MOTUL AUTECH GT-Rの7位フィニッシュが最上位。有終の美を勝利で飾ることができなかったが、スタンドからの熱い声援を受けていた。

画像: 37号車スープラが昨年取り逃がしたタイトルを36号車スープラが取り返した

37号車スープラが昨年取り逃がしたタイトルを36号車スープラが取り返した

画像: 最後のレースとなったGT-R、来年はあのモデルにスイッチか

最後のレースとなったGT-R、来年はあのモデルにスイッチか

スーパーGT最終戦 GT500クラス決勝結果

1位 36号車 au TOM’S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)
2位 37号車 KeePer TOM’S GR Supra(平川亮/サッシャ・フェネストラズ)
3位 14号車 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)
4位 39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)
5位 38号車 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)
6位 8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)
7位 23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)
8位 3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)
9位 12号車 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)
10位 16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹)
11位 24号車 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/佐々木大樹)
12位 64号車 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)
13位 19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)
14位 1号車 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)
R 17号車 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)

画像: 終わってみれば表彰台だけでなく1位から5位までをスープラ勢が独占

終わってみれば表彰台だけでなく1位から5位までをスープラ勢が独占

2021スーパーGT GT500クラス ドライバーランキング(上位10組)

1st 64pt 関口雄飛/坪井翔(36号車 au TOM’S GR Supra)
2nd 60pt 野尻智紀/福住仁嶺(8号車 ARTA NSX-GT)
3rd 60pt 山本尚貴(1号車 STANLEY NSX-GT)
4th 57pt 牧野任祐(1号車 STANLEY NSX-GT)
5th 52pt 大嶋和也/山下健太(14号車 ENEOS X PRIME GR Supra)
6th 52pt 塚越広大/ベルトラン・バゲット(17号車 Astemo NSX-GT)
7th 46pt 平川亮(37号車 KeePer TOM’S GR Supra)
8th 45pt 平峰一貴/松下信治(12号車 カルソニック IMPUL GT-R)
9th 41pt 松田次生/ロニー・クインタレッリ(23号車 MOTUL AUTECH GT-R)
10th 39pt 平手晃平/千代勝正(3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R)
※同ポイントの場合は勝利数、上位入賞回数が多い順

画像: 年間タイトルを獲得した表彰台中央の関口雄飛(左)坪井翔(右)

年間タイトルを獲得した表彰台中央の関口雄飛(左)坪井翔(右)

画像: タイトルを逃した無念さの中、ファンに手を振り感謝の意を伝える山本尚貴

タイトルを逃した無念さの中、ファンに手を振り感謝の意を伝える山本尚貴

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