ドバイ、と聞いても日本ではあまりなじみがないかもしれない。だがオイルマネーで潤う中東屈指の金融センターとして、そこに住む富裕層のお金持ち具合は日本のそれとは比べ物にならないレベルにある。そんな豊かな国で、ヒストリック・ポルシェを集めた一大イベントが開催された。

会場はドバイでも超人気のエンタメスポット。スケールの違いに圧倒される

画像: 手前のユニークなカラーリングの356は、グアテマラ出身の伝説的ドライバー、マンフレド・リップマンが実際のレース(カレラ・パナメリカーナ1953)で操った1500スーパープレA。

手前のユニークなカラーリングの356は、グアテマラ出身の伝説的ドライバー、マンフレド・リップマンが実際のレース(カレラ・パナメリカーナ1953)で操った1500スーパープレA。

超がつく高層ビルが林立するリバーサイドの広大なスペースに、まさに人とクルマがひしめき合っている。2021年11月19日~20日の2日間、アラブ首長国連邦のひとつドバイ(正式にはドバイ首長国)で「Icons of Porsche」が開催された。2日間で7000人が訪れ、1000台を超えるポルシェの名車たちとの「出会い」を満喫したという。

会場となったのは、通称「D3」と呼ばれるDubai Design District(ドバイ・デザイン地区)の駐車場。ブルジュ・ハリファのあるダウンタウン地区からドバイ・クリーク(運河)を挟んで、対岸奥に広がるエリアだ。世界的なデザイントレンドの発信エリアであり、スタジオやホテル、高級アパートメントとショッピングプロムナードが立ち並ぶ。

画像: Dubai Design Weekなど、さまざまな催し物が開催されるD3(Dubai Design District)。写真左手にはしゃれたデザインのオフィス棟、右手奥にはブルジュ・ハリファが見える。スケールの大きさがわかってもらえるだろうか。

Dubai Design Weekなど、さまざまな催し物が開催されるD3(Dubai Design District)。写真左手にはしゃれたデザインのオフィス棟、右手奥にはブルジュ・ハリファが見える。スケールの大きさがわかってもらえるだろうか。

そこに、中東エリアから集められた貴重なオーナーカーたちが集められた。さらに観客を喜ばせたのは、ポルシェミュージアムから運ばれた伝説的なクルマたちだった。中でも、母国ドイツ以外で初めての一般公開となる幻のデザインスタディ「Porsche Unseen」は、とくに注目を浴びていたようだ。

クルマ文化をとことん楽しみたい気持ちは、中東も日本も変わらない。

画像: 1971年のル・マン24時間レースで当時、最速レコードを生んだポルシェ917K。この#22は、オランダ人のギス・ファン・レンネップとオーストリア人のヘルムート・マルコが勝利を収めたグループ4カテゴリーのマシンだ

1971年のル・マン24時間レースで当時、最速レコードを生んだポルシェ917K。この#22は、オランダ人のギス・ファン・レンネップとオーストリア人のヘルムート・マルコが勝利を収めたグループ4カテゴリーのマシンだ

ほかにもさまざまな仕掛けが盛りだくさん。自動車をモチーフにユニークな3Dアート写真を手掛けるクリス・ラブロイの作品展示や、さまざまなライブエンターテインメント、ミュージカルパフォーマンス、有名なコーヒーショップとコラボしたカフェなどで、文字どおり「朝から晩まで」楽しめるお祭りとなった。

中東を初めて訪れたというポルシェAGのスペシャルプロダクト&スタイルディレクター、グラント・ラーソン氏は、その熱気あふれる盛り上がりに圧倒されたという。

「モーターショーやショールームでの展示とは違う意味で、ファンが互いにつながりを深め、シンプルに楽しい時間を過ごし、さらにはポルシェというブランドが持つヘリテージの価値を学ぶことができる素晴らしいイベントでした」

画像: アラブ首長国連邦、バーレーン、クウェート、サウジアラビア、レバノン、オマーンから、数百人のクラシックカーのオーナーが、このイベントを訪れた。

アラブ首長国連邦、バーレーン、クウェート、サウジアラビア、レバノン、オマーンから、数百人のクラシックカーのオーナーが、このイベントを訪れた。

根底を流れる「クルマとそれを巡る文化を楽しむ」というテーマはもちろん、日本のファンイベントと大きな違いはないだろう。それでもお国柄や雰囲気がまったく異なるお祭り騒ぎの風景には、一見の価値がある。もちろんできることなら、現地でリアルに観てみたいとは思うのだけれど。(文:Webモーターマガジン編集部 神原 久/写真:Porsche AG)

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