カーリースやレンタカーなどクルマを所有せずに利用する方法は過去からあったが、ここ最近ではカーシェアやサブスクなどの新たな利用形態も増えてより身近になった。そんな、運転免許さえ持っていれば誰でもドライブに行ける今だからこそ、あえてクルマで行きたい場所がある。今回は静岡県御殿場市にある「Maison KEI」に行ってみた。(Motor Magazine2021年10月号より)

一皿一皿に感動! 御殿場に現れた驚きのレストラン

画像: レモンの泡の下には数種類のソースがあり、それを混ぜていただくスペシャリテ「庭園風季節のサラダ」。

レモンの泡の下には数種類のソースがあり、それを混ぜていただくスペシャリテ「庭園風季節のサラダ」。

近頃は御殿場界隈の話題をよく耳にする。富士スピードウェイが東京2020大会の自転車競技会場になったとか、アウトレットがコロナ禍で人気だとか、新東名の御殿場JCTから新御殿場ICまでが開通したとか・・・。そこに極めつけの話題が飛び込んできた。フレンチレストラン「Maison KEI」の開業だ。

2020年に本場フランスでアジア人初のミシュランガイド三つ星に輝いた「Restaurant KEI」のオーナーシェフ・小林圭氏が手掛けるお店である。三つ星獲得の話題は記憶にも新しいが、今世界が注目するシェフの店が、御殿場に突如現れたのだから驚いた。

実は「Maison KEI」は、パリの「Restaurant KEI」と、日本を代表する和菓子の老舗「とらや」が共同で運営するレストランだ。そのきっかけは今から10年以上前とらやの18代目である黒川光晴氏がパリ勤務時代に開店準備に追われる小林シェフと出会い、料理を突き詰める彼の姿勢に惹かれ交流を持ったこと。親交を深めながら、いつか日本での開店を、と共に構想してきたという。星付き人気店を招聘した、といった類の話ではなく、さまざまな想いが結実して生まれたレストランなのだ。

なぜ御殿場かといえば、大都会の喧騒から離れた地で、気軽に料理を楽しんで欲しいという想いがあったから。また、清らかな水や新鮮な食材に恵まれた場所であり、地域の活性化にも貢献したいという想いからこの地に開業したという。加えて御殿場は、1978年から主力工場を置く「とらや」にとって縁の深い場所でもある。

「食材の命を大切にする」、素材にこだわった料理を提供

画像: コース料理はランチが4500円(4皿)と8500円(6皿)、ディナーが5500円(4皿)と9000円(6皿)。富士山を眺めながらの心豊かなひと時が待ち受ける。

コース料理はランチが4500円(4皿)と8500円(6皿)、ディナーが5500円(4皿)と9000円(6皿)。富士山を眺めながらの心豊かなひと時が待ち受ける。

お店はかつての政治家や名士の別荘が軒を連ねた東山地区にある。美しい数寄屋造りの東山旧岸邸(岸信介元首相の旧別荘)に隣接する人気スポットで、「とらや工房」が店を構えるエリアだ。建物は数多くの文化施設を手掛けてきた建築家である内藤廣氏によるもの。実にシンプルで気品ある佇まいだ。モダンでどこか日本らしさを感じるダイニングからは、美しいプロポーションを見せる富士山を望むことができる。

厨房を仕切るのは、小林シェフの右腕として長年活躍する佐藤充宜シェフ。「食材の命を大切にする。そのために、食材そのものの味を生かす」という小林シェフの流儀を守りながら、この地ならではの素材にこだわった料理を提供している。しかもパリと同じメニューもある。そのひとつが、スペシャリテの「庭園風季節のサラダ」だ。

旬の採れたて野菜を数十種類も使い、4種のソースでいただくのだが、それはそれは美しく、季節の味や香りに満ちた、華麗なる逸品である。また、名物のデザート「ヴァシュラン」も楽しめる。それもとらやの餡を使ったここだけのものだ。

かつて御殿場は「大沼鮎沢御厨」という伊勢神宮の荘園だったと聞く。古の頃から豊かな土地だったのだろう。何もかもが超一級といっても過言ではない「Maison KEI」は、そんな由緒ある地の力を存分に活かせる料理店である。なによりフランスに行かずともその真髄を、しかも気軽に味わえるのだから、こんなに嬉しい話はない。(文:小倉 修)

Maison KEI

画像: ■Maison KEI 静岡県御殿場市東山527-1 東名高速道路 御殿場ICから約5分 www.maisonkei.jp

■Maison KEI
静岡県御殿場市東山527-1
東名高速道路 御殿場ICから約5分

www.maisonkei.jp

This article is a sponsored article by
''.