2022年1月17日、アウディ ジャパンは電気自動車「eトロン」シリーズの第3弾となる、プレミアム コンセプトSUVの「Q4 eトロン/Q4 スポーツバック eトロン」を発表。発売は2022年秋以降を予定している。(タイトル写真はQ4 eトロンと、ブランドディレクターのマティアス・シェーパース氏)

2026年以降にアウディが新たに発売するモデルはすべてBEVとなる

日本市場において、2021年上半期は前年比38%増の1万2854台を販売して好調だったアウディも、コロナ禍による半導体の供給不足などといった問題もあり、2021年通年では前年比1%増の2万2535台にとどまった。それでも、RSモデルは好調で前年比250%の1323台という販売記録を作り、RS eトロンGTは2022年の生産予定台数は完売している。eトロン(電気自動車)は、2021年の全販売台数の1.5%だった。

だが、アウディは今後も電気自動車に力を入れていく。2025年にはICE(内燃エンジン)を搭載した最後のニューモデルを発表。2026年以降、新たに発売するモデルはすべて電気自動車となる。2033年には、一部の地域を除いてICE生産を停止する。そして2050年までにCO2排出量ゼロの企業を目指すという。

画像: 今回の発表会に展示されたモデルは2台とも欧州仕様のQ4 eトロンだった。こちらは欧州仕様の「1st エディション」。

今回の発表会に展示されたモデルは2台とも欧州仕様のQ4 eトロンだった。こちらは欧州仕様の「1st エディション」。

そんなアウディが、大型SUVのeトロン/eトロン スポーツバック、グランツーリスモのeトロンGTに続く、電気自動車の第3弾として日本に導入したのが、コンパクトSUVのQ4 eトロン/Q4 eトロン スポーツバックだ。

車名からも分かるように、Q4 eトロンはコンサバティブなSUV、Q4 eトロン スポーツバックはクーペSUVのスタイルだ。短いフロントオーバーハング、筋肉質なフェンダー、美しいルーフライン、柔らかく流れるようなサイドライン、ワイドなプロポーションを強調する水平基調のリアエンド、最新のアウディ Qファミリーに共通する八角形で開口部のないシングルフレームグリルなど、ひとめでアウディの電気自動車とわかる独自のデザイン言語を取り入れている。

プラットフォームには電気自動車専用のMEBを採用し、全長は4.59m、全幅は1.87m(欧州値)とQ3とQ5の間に位置するコンパクトなボディサイズながら、インテリア全長はQ5を凌ぎ、室内空間や荷室は上位モデルに敵うスペースを実現している。ラゲッジスペースは520L(スポーツバックは535L)あり、インテリアにはカップホルダーやドリンクホルダーなど合計24.8Lもの収納スペースを確保している。

インテリアは、センタークラスターがドライバーに向けられたドライバーオリエンテッドなデザインを採用。フローティングタイプのセンターコンソールに専用デザインのシフターを装備する。メーターには10.25インチのアウディ バーチャルコックピットを、センターダッシュには11.6インチのMMIタッチディスプレイを配置。またアウディ初となる上下ともにフラットな形状の新世代のステアリングホイールは、物理ボタンのないシームレスなタッチ式となっている。

画像: 発表会の展示車両は欧州仕様なので左ハンドルだが、日本仕様は全グレードとも右ハンドルとなる。

発表会の展示車両は欧州仕様なので左ハンドルだが、日本仕様は全グレードとも右ハンドルとなる。

パワートレインは、システム電圧400Vのテクノロジーを使用した総容量82kWh(実容量77kWh)の駆動用バッテリーを、前後アクスル間の床下に搭載。リアアクスルに1基の電気モーターを搭載し、後輪を駆動する。駆動用電気モーターは最高出力150kW、最大トルク310Nmを発生。0→100km/h加速は8.5秒。一充電走行距離は516km(欧州仕様値)。200Vの普通充電は3kWを標準として、最大8kWまでオプションにより対応できる。急速充電はCHAdeMO規格の125kWに対応し、125kWで5%から80%まで38分で充電可能だ(理論値)。

Q4 eトロンは、シートに座りスタートボタンを押すか、もしくはブレーキペダルを踏むだけでイグニッションをONにできる。停車時はサイドブレーキボタンを押し、ブレーキを離すとイグニッションはOFFとなる。走行中の回生ブレーキの強さは、パドルシフトで3段階に調整が可能で、アウディ初のBモード(パドルシフトで最大のレベル3に相当)を備え、アクセルペダルだけで速度調整ができる「ワンペダル」でのドライブ感覚も味わえる。

最新の安全技術とアシスタンスシステムでは、フロントカメラをはじめ、車体前後に中距離レーダーと超音波センサーを、また車体前後と左右ミラーに計4つの360度周辺環境カメラを内蔵。従来のアダプティブクルーズコントロールとアクティブレーンアシストを統合した「アダプティブクルーズアシスト」をはじめ、死角を並走する車両を検出する「アウディサイドアシスト」、後方から近づく自転車や車両をセンサーで監視する「エグジットワーニング」など、多数の機能を装備している。

車両価格はQ4 40 eトロンの599万円から、Q4 スポーツバック eトロン Sラインの716万円まで。いずれもパワースペックは同じで、ハンドル位置は右のみ。なお、日本導入を記念した「ファーストエディション」もオンラインで販売される予定だ。

画像: スタイリッシュなクーペSUVのQ4 eトロン スポーツバックも同時に発表された。

スタイリッシュなクーペSUVのQ4 eトロン スポーツバックも同時に発表された。

アウディ ジャパンは、2024年までに電気自動車(BEV)を15モデル以上導入し、2025年にはBEV比率を35%/1万台以上として、プレミアムBEVブランドでNo.1を目指すという。今回発表されたQ4 eトロンは、そんなアウディ BEVの中心的存在になっていくだろう。

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