クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車DS7 クロスバック Eテンスを紹介していこう。今月は東京−栃木間を往復したのが一番の遠出、その他は都内近郊での移動が中心となった。それでも1700km超という例月と同じような走行距離を順調に重ねた。(Motor Magazine 2022年1月号より)。

独特の乗り味のDS

予定どおりだった6カ月というDS7クロスバック Eテンス 4×4のテスト期間が終了した。このクルマは、基本的な装備を備えつつ、充実したADASや快適装備などが魅力だったのだが、乗り心地の面でもドイツ車にもアメリカ車にもない、そして日本車でもない独特の味わいを備えているのが特徴だ。

コンフォートモードでの乗り心地は癒やし系、しかしスポーツモードにすればそれは一変しアグレッシブな走りが味わえる。4WDシステム搭載車ではあったが、雪道でのパフォーマンスを確認することができなかったのは心残り。だがそれでも、4WDモードで走った豪雨の高速道路での安定感はとても心強かった。

画像: DS7は独特の味わいを備える。コンフォートモードでは癒やし系の乗り心地だ。

DS7は独特の味わいを備える。コンフォートモードでは癒やし系の乗り心地だ。

通勤距離ではほぼエレクトリックモードのみで走行

またプラグインハイブリッドモデル(PHEV)ということもあり、充電することでこのクルマのメリットを最大限に享受できる。編集部の充電器で積極的に充電してみてどのぐらいの燃費になるかをテストしてみたが、往復45kmの通勤に使用しているだけならほとんどエンジンを掛けない(ガソリンを使わない)エレクトリックモードで走ることができる。その間の燃費は20km/Lを超えていた。時には平均燃費の数値が25km/L以上を示すこともあったほどである。

こうしたDS7の特徴や魅力を毎月伝えてきたが、百聞は一見にしかずとはよく言われるとおり、DS7は実際に見て触って乗ってこそ、その魅力が伝わるだろう。長く乗れば乗るほど、身体に馴染んでくることが感じられると思う。

画像: 乗れば乗るほど、身体に馴染んできたDS7。

乗れば乗るほど、身体に馴染んできたDS7。

さて、最後にDS7の6カ月間の走行データを報告する。

総走行距離は1万1385km、使用した燃料量(プレミアム)は854L、平均燃費は13.3km/Lとなった。ちなみに、この間の充電回数は満充電までが15回、途中まで充電できたのが5回あった。平均燃費はこのクラスとしては悪くない数値だが、やはりPHEVは夜、駐めている時に普通充電ができると、燃費も含め、DS7クロスバック Eテンス 4×4の能力を最大限に発揮できると感じた次第である。いやぁ、それにしてもいいクルマだった。テスト終了がとても寂しい。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充)

■第6回/2021年10月22日〜11月24日(6カ月目)のデータ
・オドメーター:1万6869km
・走行距離:1765km
・給油量:101.7L
・実燃費:17.4km/L

DS7クロスバック Eテンス 主要諸元

●全長×全幅×全高:4590×1895×1635mm
●ホイールベース:2730mm
●車両重量:1710kg
●エンジン:直4 DOHCターボ+前後モーター
●総排気量:1598cc
●最高出力:147kW(200ps)/6000rpm
●最大トルク:300Nm/3000rpm
●モーター最高出力:前81kW(110ps)/後83kW(112ps)
●モーター最大トルク:前320Nm/後166Nm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・43L
●WLTCモード燃費:14.0km/L
●タイヤサイズ:235/45R20
●車両価格(税込):732万円

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