日本のモータリゼーションとともに月刊モーターマガジンは発行を重ね、今号で800号を迎えた。その間、約67年。自動車業界は今、100年に1度という大変革期を迎えている。そこで、この特集では日本を代表するメーカーやインポーターのキーマンにインタビューし、近未来の展望やカーボンニュートラルへの取り組みなどを訊くことにした。訊き手:Motor Magazine編集長 千葉知充(Motor Magazine2022年3月号より)

ポルシェジャパンが千葉県木更津市にオープンしたポルシェ・エクスペリエンスセンター東京を通して行なっている地域貢献の活動、そして2022年に描く将来への展望を、ポルシェジャパン株式会社 代表取締役社長 ミヒャエル・キルシュ氏に訊いた。

画像: 【Profile】ミヒャエル・キルシュ:BMWと国際的なホテル運営会社で上級管理職に就いたという経験後、ポルシェチャイナの最高執行責任者、ポルシェコリアの社長を務め、2019年8月1日よりポルシェジャパンの代表取締役に就任する。56歳。

【Profile】ミヒャエル・キルシュ:BMWと国際的なホテル運営会社で上級管理職に就いたという経験後、ポルシェチャイナの最高執行責任者、ポルシェコリアの社長を務め、2019年8月1日よりポルシェジャパンの代表取締役に就任する。56歳。

若者が夢を持ち、夢を追いかけ、そして叶えることを応援したい

本誌 千葉知充(以下、MM) ポルシェのサスティナビリティへの取り組みについて教えてください。

ミヒャエル・キルシュ氏(以下、キルシュ) サステナビリティは、ポルシェの企業目的の中核です。原材料の調達から製造、販売、消費まで一連の活動全体を通じてCO2排出ゼロ、あるいは削減しています。また排出ガスをオフセットする活動には、レースカーなどからの排出ガスも対象としています。

MM 地域貢献活動も積極的ですね。

キルシュ ポルシェジャパンは、日本に根差すひとつの企業として、持続可能な日本社会の実現に貢献するCSR活動を行っています。とくに「若年層の未来形成」にフォーカスし、若者が意欲と創造性を持ち、夢を叶え、日本の未来を担う人材へ成長することや彼らの活躍する日本が、より良い自然環境を保持するために貢献しています。素晴らしい未来へバトンをつなぐ活動をとおし、社会的責任を果たしているのです。

画像: もともとの地形を利用し、自然環境に最大限に配慮した3Dのコースが特徴となる。

もともとの地形を利用し、自然環境に最大限に配慮した3Dのコースが特徴となる。

MM 木更津市に開設したポルシェ・エクスペリエンスセンター(PEC)東京は素晴らしい施設ですね。ここもそうした活動に役割を果たしていますか。

キルシュ 世界には9つのPECがありますが、ここは唯一無二の施設です。ここでは過酷な条件で行ったテストや限界に挑戦し開発したポルシェというクルマを運転する愉しさやポルシェブランドを存分に味わっていただくことができますが、スポーツカーへの理解が深い日本のみなさまの期待に応えるためのエクスペリセンスセンターは、こだわり抜いたものでなければならないと考えました。
そこで日本を代表するエクスペリエンスセンターにするため、ポルシェジャパンは、ロケーションを第一に、アクセスがいい木更津市を選びました。またここはレーストラックではなく、あくまでエクスペリエンスセンター、つまり体験施設ですが、コースには、ワインデイングロードや高低差もあり、桜もあれば杉も竹もあり、日本の四季や美しい風光明媚な自然を見ながらドライブできるのも特徴となっています。もともとの地形を利用して、自然環境に最大限の配慮した3Dのエクスペリエンスセンターです。
建物は日本文化とシナジーのあるものにしています。たとえば日本の伝統や文化を反映した、切子デザインも採用しています。またインテリアもこだわり、日本の建築、家具、工芸品を使っています。

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