話題沸騰の新型トヨタ ノア/ヴォクシーに、初試乗。プラットフォーム、パワートレーン、ドライビングサポートから機能装備に至るまで、あらゆる設えが新世代へとステップアップした4代目は、ただの「使えるミニバン」を超えた「デキるミニバン」へと成長していた。

はじめに ─── 日常ユースでのグレードアップ感をチェック

画像: 試乗用に用意されたのは、3グレード。すべて7人乗りで、ノアがエアロスタイルでハイブリッド搭載の「S-Z」の2WDと「S-Z E-four」の2台、ヴォクシーがガソリンエンジン搭載のS-G 2WDだった。

試乗用に用意されたのは、3グレード。すべて7人乗りで、ノアがエアロスタイルでハイブリッド搭載の「S-Z」の2WDと「S-Z E-four」の2台、ヴォクシーがガソリンエンジン搭載のS-G 2WDだった。

「隔世の感を禁じ得ない」などと言ったら、ちょっと大げさだろうか。「家族や仲間が笑顔になる時間を演出」するというそのコンセプトを鑑みるなら、朝ドラヒロインふうに時代劇調で「おぬし、デキるな」と表現するくらいが、ちょうどいい塩梅かもしれない。

大げさであれほどよい塩梅であれ間違いなく言えるのは、新型ノア/ヴォクシーは大変良質なファミリーミニバンに成長していた、ということ。その素性の良さは、車スペースから走り出した瞬間からじんわりと伝わってくる。

今回の試乗は都内のホテルを起点としたものだった。そのため、周辺の一般道を中心に短時間での試乗体験となっている。主にチェックできたポイントは以下の3つ。

1. 新プラットフォームの採用で安心感や快適性はどこまでグレードアップしているか
2. 新世代ハイブリッドシステムとガソリンエンジン、それぞれの個性
3. 使い勝手や安全性を中心とした、新しい機能の使い勝手

おおむね、日常的な使用で気になる新型ノア/ヴォクシーの「デキるやつ」ぶりを確かめることができたと思う。

新骨格の恩恵は絶大。走り出した瞬間に優しさと安心感が伝わる。

走り出してからの第一印象を端的に言えば、なんだかとってもしっかりしている。

画像: ハンドルの重さ、アクセル、ブレーキペダルの抵抗感など、ドライバーとクルマがつながっている部分からのフィードバックが軽すぎず重すぎず、まさにちょうどいい感じだ。

ハンドルの重さ、アクセル、ブレーキペダルの抵抗感など、ドライバーとクルマがつながっている部分からのフィードバックが軽すぎず重すぎず、まさにちょうどいい感じだ。

駐車スペースからゆるゆるとスタートし、狭いスペースに並んでいるほかの駐車車両にぶつからないようにゆるゆるとハンドルを切る、そろそろと加減速を調整する。そんな微妙に神経を使う時にも、操作感のすべてがとても自然で素直な感触だ。

試乗会場を出て一般道へ出ると、しっかり感がさらにわかりやすく感じられるようになった。タウンスピードで流していても挙動はしっかりしているのに穏やかで、終始リラックスした気分で運転に集中することができる。

誉めるべきはやはり、TNGAプラットフォーム(GA-C/日本の道路・交通環境に最適化されたナロー仕様)とミニバンスタイルの相性の良さ、なのだろう。

フロア剛性だけでなくボディ全体の捻じれ剛性もバランスよく高めることで、四角い箱があらゆるシーンで「四角さ」を保ち続けてくれる。縦G、横Gの影響でヨレたりブレたりすることで感じられる、ミニバンにありがちな心もとなさが明らかに弱い。

一部の試乗車は今回、ノア/ヴォクシーとしては史上初めて標準装備された17インチタイヤを履いていたが、ボディのしっかり感と大径タイヤのマッチングも秀逸だ。さすがにアンジュレーションがキツめの路面ではじゃっかん神経質な音振を伝えてくるけれど、慣れてしまえばあまり気にはならないレベルだった。

類まれな静粛性や先進の安全運転支援システムなども含めて、まずは健康的な骨格が大切。新型ノア/ヴォクシーの「デキる」個性の数々は、そこから育てられたものなのだ。

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