2022年3月18日、いよいよF1グランプリが開幕する。開幕戦の舞台はバーレーン。新型コロナウイルスがグランプリにどのような影響を及ぼすか、ウクライナ情勢はどうなるのか不透明のまま、22戦におよぶ長いシーズンが始まろうとしている。はたして2022年のF1グランプリはどんな戦いになるのか、シーズン開幕を前に7回にわたり、2021年シーズンからの変更点や注目ポイントをチェックしていこう。

ホンダのパワーユニットは事実上参戦を続ける

レッドブルとアルファタウリにパワーユニットを供給してきたホンダが、2021年シーズン限りでF1活動を一時休止した。これがまず2022年の大きなポイント。マックス・フェルスタッペンのドライバータイトル獲得に、ホンダはパワーユニットのサプライヤーとして重要な役割を果たしただけに、その穴は非常に大きい。

レッドブルとアルファタウリは、ホンダの技術を引き継いだ「レッドブル・パワートレーンズ」のパワーユニットを使用する。パワーユニットの新規開発はコスト高騰問題を受けて2022年の開幕戦時点で凍結されることになっているので(周辺パーツもその後段階的に開発凍結)大きな問題はないとも思われるが、それでもパワーユニットは日々進化していくもの。そこで「レッドブル・パワートレーンズ」はホンダの技術を使いながら、さらにホンダのテクニカルサポートを受けながら、独自にパワーユニットをアップデートしていくことになる。

画像: 2021年シーズン限りでF1活動を休止したホンダのパワーユニット。写真は2019年仕様の「ホンダRA619H」。2022年仕様はレッドブル・パワートレーンズ「レッドブルRBPTH001」と呼ばれる。

2021年シーズン限りでF1活動を休止したホンダのパワーユニット。写真は2019年仕様の「ホンダRA619H」。2022年仕様はレッドブル・パワートレーンズ「レッドブルRBPTH001」と呼ばれる。

一方、ホンダはこれまでのレッドブルとの密接な関係をふまえて、英国ホンダレーシングデベロップメントのレッドブル・パワートレーンズへの人材投入、日本開発部門の技術的支援、パワーユニットの組立支援、レース運営のサポートなどを行い、若手ドライバーの育成やブランディング活動での連携を以前よりもさらに強化していく。

つまり、ホンダのF1活動休止にともない、マシンから「HONDA」のロゴは消えるが、技術的支援は継続して行われることになる。「HONDA」ロゴにかわって、マシンにホンダのレーシング活動部門「HRC(ホンダ・レーシング)」のロゴが入る。

これにともない、2022年、レッドブルとアルファタウリに搭載されるパワーユニットの名称は「ホンダRA621H」から「レッドブルRBPTH001」に改められるが、「RBPTH」は「レッドブル パワートレーンズ ホンダ」を意味すると推測される。

ホンダのF1活動は一時休止となったが、レッドブル/アルファタウリとともにチャンピオンに向けてホンダのパワーユニットは事実上参戦を続ける。つまりレッドブルやアルファタウリの立ち位置は、2021年の勢力図から大きく変化しないのではないかと推測される。

画像: 2022年仕様のレッドブルRB18(上)と2021年仕様のレッドブル・ホンダRB16B。パワーユニットカウルのロゴは「HONDA」から「HRC」に変わっている。

2022年仕様のレッドブルRB18(上)と2021年仕様のレッドブル・ホンダRB16B。パワーユニットカウルのロゴは「HONDA」から「HRC」に変わっている。

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