クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポートの中から、ボルボ V60 T6 ツインエンジン AWD インスクリプションを紹介していこう。ちなみに燃費は編集部の充電施設を比較的多く使用できたこともあり、その平均燃費は10km/Lを超えた。今回は2020年春に行われた試乗レポートを振り返ってみよう。(Motor Magazine 2020年4月号より)

ステアリングホイールヒーターは冬場のありがたい機能

2020年は暖冬だと言っても、さすがに都内の朝は氷点下になることも数日あった。そんなときは車内が暖まるまで手袋をして運転する、ということもかつてはあったのだが、V60 T6ツインエンジン AWD インスクリプションに乗るようになってからはそうしたことと無縁になった。

その理由は、シートヒーターに加え、ステアリングホイールヒーターが装備されているからだ。ついでに言えば、シートベンチレーションもシートマッサージ機能も付いている。さらにこのシートヒーターとステアリングホールヒーターはエンジンを切っても記憶しているので、翌朝、始動するときに改めてスイッチを入れる必要がないのである。

通常、エンジンをオフにすると、シートヒーターもオフになり、再び始動するときに改めてシートヒーターのスイッチを入れることになるのだが、V60 T6 ツインエンジンはそんな必要もなく、ドライバーの好みを覚えていてくれるのである。もちろん、そんなこと余計なお世話、という人はこの機能をオフにすることもできるのでご安心を。

画像: ステリングヒーターが装備されているので冬でも暖かい。シートは夏も冬も1年中快適だ。

ステリングヒーターが装備されているので冬でも暖かい。シートは夏も冬も1年中快適だ。

7カ月間スポーティなエステートとして活躍してくれたV60

さて、7カ月にわたりお届けしてきたPHEVのボルボV60 T6ツインエンジンだが、今回で役目を終え、次のテスト車に交代させることにした。プラグンインハイブリッド好きとしては実に名残惜しいが、このクルマだけを長くテストしているわけにもいかず、やはり新しいモデルにも目を向けるべきだと思った次第である。

そこで今回はこの期間のまとめも記しておきたい。総走行距離は4988km、その間に行った給油量は472.8L、7カ月間の平均燃費は10.6km/Lである。

改めて強調したいのは、ボルボのPHEVはマメに充電するればするほど、そのメリットを多く享受できるが、それが難しい状況で充電しなくても、もともと持っているパフォーマンスが優れているので実にスポーティなエステートとして、またはとても快適なロングツアラーとして活躍してくれる、ということである。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充) 

画像: マクラーレンGTと並んでも存在感があるな、と担当者は思う。

マクラーレンGTと並んでも存在感があるな、と担当者は思う。

■第7回/2020年1月24日~2月21日(7カ月目)のデータ
・オドメーター:9001km
・走行距離:1048km
・給油量:84.6L
・実燃費:12.4km/L

ボルボ V60 T6 ツインエンジン AWD インスクリプション 主要諸元

●全長×全幅×全高:4760×1850×1435mm
●ホイールベース:2870mm
●車両重量:2030kg
●エンジン:直4 DOHCターボ+モーター
●総排気量:1968cc
●最高出力:186kW(253ps)/5500rpm
●最大トルク:350Nm/1700-5000rpm
●モーター最高出力:34kW/2500rpm(前)、65kW/7000rpm(後)
●モーター最大トルク:160Nm/0-2500rpm(前)、240Nm/0-3000rpm(後)
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・60L
●WLTCモード燃費:13.7km/L
●タイヤサイズ:235/45R18
●車両価格(税込):759万円(当時)

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