クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車ジープ コンパス リミテッドを紹介していこう。このところ、走行距離が伸びてくるのに伴ってエンジンや足まわりの感触が非常に良くなってきているので、乗るのがとても楽しい。(Motor Magazine 2018年5月号より)

3月も半ばを過ぎ、関東近郊では暖かい日がだいぶ増えていた。“そろそろ春だな”と思い、MMコンパス号もスタッドレスタイヤからサマータイヤに交換する日程を組もうと考えていた矢先、春分の日に合わせたかのように低気圧が接近して寒気団が南下、それに伴って東京都心でも降雪に見舞われることとなった。幸い、MM編集部がある港区周辺では小雪程度で済んだものの、東京の西部や山沿いの地などでは結構な量の積雪があったようだ。まさに“油断大敵”な祭日だったが、結果として油断していなかったことになるMMコンパス号は、そんな中を問題なく順調に稼動してくれた。

充実したADASを搭載するコンパス

ところでMMコンパス号は、日本仕様ジープコンパスラインナップで最上位となる4WD仕様、“リミテッド”である。それだけに先進運転支援システム[ADAS(アドバンスド ドライバー アシスタンス システム)]が充実しているのも、特筆できるポイントだ。

画像: ハンドル右スポーク部下側、左がアダプティブクルーズコントロール、中央が車間調整、右がリミッターの操作ボタン。

ハンドル右スポーク部下側、左がアダプティブクルーズコントロール、中央が車間調整、右がリミッターの操作ボタン。

「前面衝突警報」「ブラインドスポットモニター/リアクロスパスディテクション」「アダプティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付)」「レーンセンス(車線逸脱警報プラス)」「パークセンス(フロント/リアパークアシスト)」「パークセンス(縦列/並列パークアシスト)」という充実ぶり。ちなみにバイキセノンヘッドライトやオートハイビームヘッドライト、オートヘッドライトも数あるリミテッド専用装備のひとつだ。ただし、このリミテッドのみエンジンのスタート&ストップシステム、いわゆるアイドリングストップ機能は未搭載である。

これら豊富な機能の中で、高速道路走行時に重宝しているのがアダプティブクルーズコントロールだ。車速と車間の設定が周囲のクルマの流れとマッチさせられると実に気持ち良く走行できる。

画像: 車間設定の表示。ちなみに右スポーク部写真で中央にあるのは、単なるクルーズコントロール用の操作ボタン。

車間設定の表示。ちなみに右スポーク部写真で中央にあるのは、単なるクルーズコントロール用の操作ボタン。

レーンセンスは、オンにしていると車線に沿った操舵制御をグイグイと入れてくるタイプで、ブラインドスポットモニターは安全性を重視して積極的にアラートを出してくる設定。どちらも、先代テスト車のフィアット500Xクロスプラスで慣れ親しんだものと同タイプなので違和感は薄い。

時流に沿った“ジープ”の積極的な進化ぶりは、大歓迎である。

■第4回/2019年2月22日~3月23日(4カ月目)のデータ
・オドメーター:7123km
・走行距離:1767km
・給油量:181.7L
・実燃費:9.7km/L

ジープ コンパス リミテッド主要諸元

●全長×全幅×全高:4400×1810×1640mm
●ホイールベース:2635mm
●車両重量:1490kg
●エンジン:直4 SOHC
●総排気量:2359cc
●最高出力:129kW(175ps)/6400rpm
●最大トルク:229Nm(23.4kgm)/3900rpm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・60L
●JC08モード燃費:9.6km/L
●タイヤサイズ:225/55R18
●車両価格(税込):419万円(当時)

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