2022年秋に予定されているX1シリーズのフルモデルチェンジと、ほぼ同時にデビューするというフル電動SUV「iX1」が、極地テストで優れたエフィシエントダイナミクスを披露してくれた。その全貌は新型X1シリーズ登場の直後に明らかになるだろう。

内燃機関搭載車とハイブリッド、そしてフルバッテリーEVが揃う

画像: 北極圏という寒冷エリアでの電気系統の耐久性もチェック。氷の表面でのパワートレーンとシャシの連携が徹底的に解析され、条件を合わせることでそれを再現することを目指した、という。

北極圏という寒冷エリアでの電気系統の耐久性もチェック。氷の表面でのパワートレーンとシャシの連携が徹底的に解析され、条件を合わせることでそれを再現することを目指した、という。

新型X1には、ICE(内燃機関搭載車)とPHEVとともに、ほぼ同タイミングでフル電動バージョン(BEV)が設定される。X3や7シリーズのフル電動版と同様に、「iX1」のネーミングでモデルラインナップに組み込まれる予定だ。組み立てラインも同じで、車名こそ微妙に違えどフル電動モデルはBMWにとって、もはや「初めからあって当たり前」の存在になりつつあるように思える。

今回、公表されたのは、スウェーデンの中央からやや北部に寄ったところにあるアリエプローグでのテスト風景。北極圏にほど近いラップランド地方に属するこの町周辺の、雪に覆われたエリアに設けられたアイストラックにおいて、極低温状態での電動パワートレーン系のチェックが行われたという。

電気モーターとホイールスリップの制御によって優れたダイナミック性能を実現

画像: 精密なトラクション制御技術は、スポーツ志向のドライビングにも最適な運動特性を生み出しているという。

精密なトラクション制御技術は、スポーツ志向のドライビングにも最適な運動特性を生み出しているという。

すでに日本でも発売されているiX3はリアモーター&後輪駆動というレイアウトで驚かされたけれど、今度のiX1は前後に電気モーターを配した4WD車となっている。モーターのポテンシャルだけでなく4輪の駆動制御や、バッテリーの耐久性、パワーエレクトロニクスの信頼性といった総合性能を厳しくチェックされたようだ。

BEV専用モデルであるiXと同様に、「near-actuatorwheel slip limitation」と呼ばれる全輪電子制御システムも搭載され、後輪駆動的な操る愉しさと4輪駆動ならではの最大効率のトラクション性能を実現している。短い充電時間と航続距離の長さなど、あらゆる状況下で電気自動車としての実用性についても、確実な進歩を遂げていることは明らかだ。

テスト結果として公表されたエミッション性能は、WLTPサイクルで8.4~17.3kWh/100kmとのこと。iX3の18.5~18.9kWh/100kmを凌ぐ優れた電費を実現している。満充電での航続距離は、同じくWLTPサイクルで413~438kmとやや短くはなっているものの、実用的には十二分な足の長さを備えていると言えるだろう。

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