本格派のオフローダーであるジープ ラングラーが電動化、プラグインハイブリッド車(PHEV)となって登場した。ブランド伝統のスタイルに最新の電動化テクノロジーを搭載し、さらなる走破性を求めるラングラー ルビコン 4xe(フォー バイ イー)に試乗した。(Motor Magazine 2022年6月号より)

タフな走りも軽快なツーリングもOK

2017年に登場した4世代目のラングラー「JL」は、これまで以上に人気を博し、北米市場ではコンスタントに20万台、欧州でも7000台を超える販売台数を記録している。日本では2021年6931台を販売し、ステランティスグループ躍進の牽引役として存在感を示している。そのラングラーのPHEVを搭載した「4xe」が2021年に発表され、北米および欧州市場で販売が開始されている。

ラングラー4xeのパワートレーンは、2L直4ターボ(最高出力272ps/最大トルク400Nm)と8速ATとエンジンの間に配置された電気モーター(最高出力145ps/最大トルク245Nm)によりシステム出力は380ps、同じく最大トルク637Nmを発生する。リアシート下に搭載されるバッテリー容量は17kWhで、EV航続距離は約34km(WLTP)となる。

画像: 2L直4ターボ(最高出力272ps/最大トルク400Nm)と電気モーター(145ps/245Nm)が組み合わされる。

2L直4ターボ(最高出力272ps/最大トルク400Nm)と電気モーター(145ps/245Nm)が組み合わされる。

日本導入を前に、今回テキサス州の首都オースティンでラングラーのトップモデル、ルビコンに試乗した。エクステリアに大きな変化はないが、各所にエレクトリックを象徴するブルーのアイキャッチャーが見られる。

ステアリングホイール左に並んだドライブモードスイッチは「エレクトリック」「ハイブリッド」そして「eセーブ」で、まずは最初のエレクトリックモードを選択して市街地へ入り込む。最大0.25Gまでのブレーキング回生効果で、いわゆるワンペダルドライブも可能だ。ただしシャシセッティングは相変わらず固めだ。

やがてハイウェイでハイブリッドモードに切り替えるが、8速ATを介した電気モーターとICEの協調はスムーズ。車重量2.3トンにもかかわらず、逞しい加速を見せ、軽快なツーリングも可能だ。

オフロード気分も味わおうと、未舗装路へ入る。大型トラックによる深い轍が続いており、そこでは余裕のある地上高とアプローチ/デパーチャーアングルのお陰で難なくクリア。さらに泥濘地では、オンデマンドフルタイム4WD「セレックトラック」は素晴らしいトラクションでオフロードポテンシャルの片鱗を見せてくれた。

日本導入は早くても2022年内と言われるが、正確な日程や価格はまだ発表されていない。(文:木村好宏/写真:キムラ・オフィス、ステランティス)

画像: 高い地上高で抜群の視界が目前に広がる。その走りはハイウェイからオフロードまで難なくこなす。

高い地上高で抜群の視界が目前に広がる。その走りはハイウェイからオフロードまで難なくこなす。

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