クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車ジープ コンパス リミテッドを紹介していこう。気が付けば、シートヒーターを入れたくなる季節の到来である。(Motor Magazine 2018年11月号より)

SUVならではのポテンシャルの高さを実感

9月も終盤になって、ようやく涼しさが感じられるようになったが、それにしても今年(編集部註:2018年)の夏は暑かったという印象が強い。そして、ビックリするほどの豪雨に数え切れないほど遭遇したのも特徴だ。さらに台風の上陸も多く、各地で甚大な被害を受けた。

そうした状況の中、MMコンパス号はサマーシーズンを駆け抜けてくれたわけだが、今回は取材に伴う出動機会が多く、月間の走行距離2475kmを刻んでみせてくれた。当然、猛暑の中、豪雨の中、台風による強風の中といった状況下での走行もあったわけだが、そうした悪条件が伴う走行においては、SUVならではのポテンシャルの高さを実感できることが多かった。

まず、視点の高さがもたらしてくれる前方視界の良さは大きなメリットである。先の方がどういう状況なのかを早めに理解できるので、それに応じた対処が取りやすい。

そして最低地上高が確保されていることから、少々の冠水などであれば注意深く行くことで、問題なく走行することができる。

さらに4WDシステムを備えていることが、もしもの状況においては、大きな安心感につながる。万が一、スタックしてしまうような事態になりそうでも駆動力の高さで脱出できる可能性が大きい。

加えて、上に開くリアゲートをオープンすれば、荷物などを取り出す際の雨避けにもなるし、ラゲッジルーム自体も広いので、とりあえずポンポンと放り込んでおくことができる。

こうした、SUVならではの日常的なメリットを改めて実感させられたのが、2018年夏の特徴だったといえるだろう。

画像: エキゾチカレッドのMMコンパス号と、ガレージからチラリとのぞくマッハグリーンのシャープなノーズ部。興味深いツーショットではないだろうか。これは、初代サバンナRX-7の取材に同行した際のもの。

エキゾチカレッドのMMコンパス号と、ガレージからチラリとのぞくマッハグリーンのシャープなノーズ部。興味深いツーショットではないだろうか。これは、初代サバンナRX-7の取材に同行した際のもの。

先日、走行距離が伸びたこともあってエンジンオイル量のチェックを行った。その結果、オイルレベルはゲージに記された適正範囲内に収まっていたのでひと安心。とはいえ、少々減っていたのは事実なので、安心のために純正指定のエンジンオイルを200cc補充して、適正範囲の3/4ぐらいになるようにしておいた。

さて、コンパスリミテッドはZF社製の9速ATを採用している。以前は100km/h巡航時でも7速までしか入らなかった印象があるが、走行パターンを学習してくれたのか、先日気づいたら85km/hぐらいを8速に入れて巡航していた。

画像: 初代バラードスポーツCR-X。このモデルのオーナー氏が、RX-7取材の機会を与えてくれたのだ。

初代バラードスポーツCR-X。このモデルのオーナー氏が、RX-7取材の機会を与えてくれたのだ。

■第10回/2018年8月25日~9月22日(10カ月目)のデータ
・オドメーター:1万6411km
・走行距離:2475km
・給油量:235.2L
・実燃費:10.5km/L

ジープ コンパス リミテッド 主要諸元

●全長×全幅×全高:4400×1810×1640mm
●ホイールベース:2635mm
●車両重量:1490kg
●エンジン:直4 SOHC
●総排気量:2359cc
●最高出力:129kW(175ps)/6400rpm
●最大トルク:229Nm(23.4kgm)/3900rpm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・60L
●JC08モード燃費:9.6km/L
●タイヤサイズ:225/55R18
●車両価格(税込):419万円(当時)

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