2022年8月10日、ダイムラーAG はAMGの創立55周年を記念して開発がスタートしたF1譲りのハイパーカー「メルセデス AMG ONE(MERCEDES-AMG ONE)」の顧客向けの生産を開始したことを明らかにした。AMG ONEはわずか275台の限定生産で、価格は280万ドル(約3億7000万円!)と言われているが、すでに完売している。

市販バージョンをグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで公開

メルセデス AMG ONEは、2017年のフランクフルト モーターショーでAMGの創立50周年を記念したコンセプト「メルセデスAMG プロジェクト ワン(MERCEDES-AMG Project One)」として衝撃的なデビューを飾り、その後も市販を前提に着々と開発が進められきた。

画像: メルセデス AMGのF1マシンと同じカラーリングが施されたボディ。カーボンファイバーモノコックや後付けされるボディパーツにあわせて精巧に作られている。

メルセデス AMGのF1マシンと同じカラーリングが施されたボディ。カーボンファイバーモノコックや後付けされるボディパーツにあわせて精巧に作られている。

生産台数は275台で、3億7000万円という車両価格も驚きだったが、たちまち完売となったことも話題となった。

しかし、当初の計画では2019年から生産が開始されるはずだったが、各国のホモロゲーションや生産性など様々な課題に直面して開発が遅れ、今年2022年6月にようやく市販バージョンが完成、グッドウッドで開催された「Festival of Speed」で初走行を公開した。

そのパワートレーンは、V型6気筒1.6L電動ターボエンジンと4つの電気モーターを統合する複雑な構造。

排気ガスタービンとコンプレッサータービンを離れた位置に配置しシャフトで連結、このシャフトに約90kWの電気モーターを搭載し、電子制御でターボチャージャーのシャフトを直接駆動させてコンプレッサーホイールを最大10万回転まで加速させるメカニズムはメルセデスAMG F1のパワートレーン独自のものだ。このメカニズムにより、アクセルから足を離しても常にブースト圧を維持でき全回転域にわたってレスポンスが大幅に向上し、低回転域での高トルクも両立できる。

4つの電気モーターは、エンジンに1つ、電動式ターボチャージャーにひとつのほか、フロントアクセルの左右に1つずつ搭載する。

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