運転という行為が人に幸福感を抱かせる、という事実を、イギリスの名門大学とステランティスのアバルトブランドが共同して研究、その成果を発表した。当たり前のように使われる「ドライビングがもたらす悦び」に、科学的な「お墨付き」が与えられたようだ。

運転と運動は、どんな感情的な変化を生むのか

運転すると気分が高揚したり快感を覚えることは、実体験としてわかる。けれどそれを理論的に説明できるデータ的な裏付けとなると、これまではなかなか「これ!」というものが公表されてこなかった。

画像: 英国ディビジョンのフィアット&アバルト マネージングディレクターであるグレッグ・テイラーは「これまで観念的に理解していたサーキット走行の悦びが、数値で裏付けられた」と語る。

英国ディビジョンのフィアット&アバルト マネージングディレクターであるグレッグ・テイラーは「これまで観念的に理解していたサーキット走行の悦びが、数値で裏付けられた」と語る。

そんなドライビングと人の感情との対応性を、ステランティスグループがイギリスの名門ラフバラ大学とともに検証、その概要をリリース形式で公開した。ちなみにラフバラ大学はとくに、スポーツサイエンスをはじめとするスポーツ系の教育、研究において、イギリスのみならず国際的にも高い評価を受けているという。

実験に使われたのは、アバルトF595、595エッセ、595コンペティツィオーネの3台。二輪レースで有名なマロリーパーク・サーキット(全長2.237km)を周回した。プロドライバーの助手席に座っての慣熟走行的体験も含めて1日、データどりを実施している。その後、ラフバラ大学が有するスポーツ施設を使って、一連の有酸素運動とレジスタンストレーニング(器具を使って負荷をかけながら、筋肉を鍛える運動)を行った。

被験者の感情や気分を科学的に集積するために使われたのが、車内やジムに設置された顔認識技術、心拍数モニター、医療用のウェアラブルスマートウォッチだ。そうした数値データに加えて、自己評価アンケートによる聞き取り作業も利用されている。

さまざまな生理学的および心理的尺度の組み合わせによって分析された結果、幸福感、驚き、興奮、覚醒、怒り、悲しみといった感情を、正確に検出することができたのだった。

アバルトだからこそ「ワークアウト」を凌ぐ結果が出たのかも

さて、それではアバルトはドライバーに対して、どのくらいの「幸福感」を実感させることができたのだろうか。発表された主な要素は、以下のとおり。

画像: 実験風景。感情をさまざまな検査で、データ化していく。結果的にはアバルト×サーキットラン>ウェイトトレーニング>有酸素運動、の順に幸福度が高いことがわかった。

実験風景。感情をさまざまな検査で、データ化していく。結果的にはアバルト×サーキットラン>ウェイトトレーニング>有酸素運動、の順に幸福度が高いことがわかった。

・アバルトのクルマたちでサーキットを周回すると、ジムのトレーニングよりも平均59%近く、強い幸福感を感じる。
・クルマの運転は、カーオーディオから与えられる幸福感と比較すると116%も高い。
・ウェイトトレーニングとの差は4%のプラスと、わずかなものだった。
・サーキットドラビングは、ジムワークアウトと比べて20%幸福感が強い。有酸素運動のみと比べると、63%幸せな気分になれる。
・プロドライバーとの同乗運転では、ジムのワークアウトセッションよりも77%楽しく、有酸素運動だけと比べると141%も幸福感が強い。

おおむね、ジムで身体を鍛えている時よりも、サーキットでクルマを駆っている時間の方がひとは幸せを感じることができる、ということは間違いないようだ。もちろんそうした結果の背景には、アバルト595という飛び切りスポーティで、操るのが抜群に楽しいクルマの存在があることは、言うまでもないが。

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