あの伝説の高性能スーパー軽スポーツモデル、アルト ワークスがついに復活した。期待は大いに膨らむが、はたして先行して登場した「アルト ターボRS」と、どこがどのように異なるのだろうか。さっそく試乗した。
画像1: 【試乗】スズキ アルト ワークスがついに復活、その鋭い切れ味に思わず納得

15年ぶりに復活した、伝説の高性能スーパー軽スポーツ

昨年3月に本格的なスポーツモデルとしてアルトにターボRSが設定された時、「アルトワークスの再来!」と言われたが、その一方でMTが設定されていなかったことからファンの間では「ワークスはこの後にきっと登場する」という噂もあがっていた。

そして、そうした期待どおり、東京モーターショーでの参考出品をふまえて、ついに正式にワークスが登場した。

ただし、すでにターボRSというモデルがあるがゆえに、むずかしい面もあったはずだ。ワークスに対する期待に応えなくてはならないが、ターボRSの存在を否定するわけにもいかない。スポーツモデルとして、ターボRSとはまた違った個性を発揮する必要があった。

画像: メーターは専用デザインとなるが、インテリアは全体的に派手さが抑えられて、スポーツムードを強調する。

メーターは専用デザインとなるが、インテリアは全体的に派手さが抑えられて、スポーツムードを強調する。

ではどのように異なるのか。その個性は、予想どおり、さらにカリカリにチューニングされた、抜群の切れ味というものだった。

ターボRSには用意されないMTが設定されたのがひとつの特徴だが、もちろんアルトの既存モデルのものではなく、ギアをクロスレシオとし、クラッチのつながりやぺダルの踏み応えなど操作感にこだわり、クラッチ板のフェーシングやダイアフラムスプリグなど細部が徹底的に煮詰め直されている。

また、いずれはかなりの販売比率を占めることになるはずの5速AGSも設定されているが、これにも専用のチューニングを施し、ターボRSに対して10%ほど変速スピードを上げ、ファンからの高い期待に応えている。

もちろんトランスミッションだけではない。サスペンションに専用のKYB製ダンパーを組み込むことで接地性の向上を図り、電動パワーステアリングの制御も変更している。

インテリアでは前席に設定される専用開発のレカロ製スポーツシートが注目される。がっちりと身体をサポートしてくれる硬質な感触が気分を盛り上げる。このシートだけでも買う価値はありそうだ。

エンジンは基本的にターボRSと同じR06A型ターボとなるが、エンジン本体の設定水温を下げて空気充填効率を高めるなどの改良を加え、若干ながら最大トルクを上げている。またアクセル操作に対する応答スピードを10%ほど向上させるべくECUの変更も行っており、そうした変更もあって、重量わずか670kgというボディを実に軽快に走らせる。

64psとは思えないほどパワフルで、6速ギアが欲しくなるほど。まったくストレスなく吹け上がるのでスポーツカーに乗っているという感覚を味わえる。また、ワインディングでは、軽量コンパクトなボディに硬い足、ギアチェンジが楽しくなるMTの設定などもあり、まさに「水を得た魚」だ。

ただし、気になるところもたくさんある。高速道路などの段差での突き上げは大きく、とくに後席の快適性ではあきらかにターボRSに劣る。ファンには好ましいレカロシートも、使い勝手を考えると問題点も多い。また、MTにあえてオートストップ機能を設定しないなど、随所に割り切りもうかがえる。

それでもそうした点も含めて、これがワークスの個性。ターボRSよりもむしろ派手さが抑え気味であるのも特徴だ。(文:松本雅弘/写真:小平寛)

画像: 取材車はポテンザRE050A 165/55R15を装着していた。ホイールのリム幅は5Jとなる(ターボRSは4.5J)。

取材車はポテンザRE050A 165/55R15を装着していた。ホイールのリム幅は5Jとなる(ターボRSは4.5J)。

●主要諸元<アルト ワークス 2WD 5MT>
全長×全幅×全高=3395×1475×1500mm 
ホイールベース=2460mm 
車両重量=670kg 
エンジン=直3DOHCターボ 658cc 
最高出力=47kW(64ps)/6000rpm 
最大トルク=100Nm(10.2kgm)/3000rpm 
トランスミッション=5速MT  
駆動方式=FF 
JC08モード燃費=23.0km/L 
タイヤサイズ=165/55R15 
車両価格=1,509,840円 
※取材車両のボディカラーはオプションのスチールシルバーメタリック(21,600円)。

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