6月7日に開催された「Honda Meeting 2017」。ホンダが今取り組んでいるさまざまな先行開発技術やその思想に直に触れるこのイベントで、7月下旬の発売を控えたシビックタイプRに試乗することができた。今回からカタログモデルとなるシビックタイプRの進化は、短時間の試乗ではあったけれども十分に感じることが出来た。(写真:井上雅行)
画像: 近くで見ると凄い迫力。かなりゴツイです!

近くで見ると凄い迫力。かなりゴツイです!

上質な座り心地のフルバケットシートに新型の変化を感じる

ベース車のシビックより、気持ち着座位置が下げられた専用開発のバケットシートに乗り込む。これがなかなかいい感じ。思えばかつてのシビックタイプRのシートはかなりタイトで、やや厚みのある(?)私の身体には窮屈だった。点で支えられている感じで、身体のあちこちが痛かったものだ。それが先代で大きく改善されて、(タイトなのは相変わらずなのだが)身体を支えるポイントが点から面に、包み込むようなホールド感に変わってきた。今回、さらに洗練されて、これなら長距離ドライブも苦もなくいけそうである。

画像: 面で身体をホールドしてくれる専用開発のバケットシート。大柄な人でも大丈夫(?)

面で身体をホールドしてくれる専用開発のバケットシート。大柄な人でも大丈夫(?)

ウインドー越しに見える景色は独特だ。スポーツカーのようなボディとルーフの隙間から覗くような景色ではなく、かといって実用車然としたアップライトなものでもない。オープンな視界でありながら、スポーティ。こんなところにも量産車ベースであるタイプRらしさを感じる。

画像: レッドの加飾がスポーティ。シフトレバーは体格によってはちょっと遠く感じるかもしれない。

レッドの加飾がスポーティ。シフトレバーは体格によってはちょっと遠く感じるかもしれない。

第3の走行モード「Comfort」が生み出す絶妙のGT風味

こんどのタイプRの注目点は、走行モードに新たに「Comfort 」が設けられたところだ。従来は「Normal」と「+R」だけだったが、より快適な乗り味を提供する楽ちんモードが新設定された。

まずは、この新モードにスイッチオン。クラッチをつなぐとスルスルと走り出した。確かエンジンの最大トルクは先代と同じはずなので、性能曲線が変わっているはず。これがタイプR? と感じたほど乗りやすい。ステア特性はマイルドになり、電子制御ダンパーの特性も欧州GTカーのようなたっぷりとしたストローク感がある。さらに攻め込んでいったときの挙動まではわからないが、少なくとも公道ドライブの速度域では極めて良く出来たGTカーのような乗り味を提供してくれそうだ。

画像: 低速域のトルクの出方は明らかに変わった。神経質さは影を潜め、クラッチのON/OFFだけでも発進できる。

低速域のトルクの出方は明らかに変わった。神経質さは影を潜め、クラッチのON/OFFだけでも発進できる。

だからと言って、軟弱になったわけではない。タイトなシフト、剛性感のあるブレーキは紛れもなくタイプRのDNA。ちょっとオーバースピードでコーナーに入っても、ステアリングを切った方向にぐいぐいと回り込んでいく。ロールはやや大きめだが、リアの接地感は先代タイプRを凌ぐ。「Comfort 」でこれだ。新世代シャシのポテンシャルの高さを垣間見た。

「+R」モードが本領を発揮するのはサーキット

お次は「+R」モードにスイッチ。これはもう万歳したくなるほど。サーキットではないので攻め込むというほどの走りを試したわけではないけれど、それでもシャープになったステアリングとガシッと引き締まった足まわり、猛々しいエキゾーストノートで気分はレーサー。フラットなテストコースなので乗り心地までは判断できないが、前後のロールバランスは理想的で相当高いGをかけていってもへこたれないと思わせる剛性の高いサスペンションは、早くサーキットで試してみたいと思わせる。その本領は、公道や狭いテストコースで味わえるレベルではない。

画像: エンジン・レスポンスはさらに良くなってシフトするのが楽しい。新た採用されたシンクロレブ機構には賛否両論聞かれたが、少なくともよりブレーキ操作に集中できるようになったのは間違いない。

エンジン・レスポンスはさらに良くなってシフトするのが楽しい。新た採用されたシンクロレブ機構には賛否両論聞かれたが、少なくともよりブレーキ操作に集中できるようになったのは間違いない。

あくまで短時間の試乗であり、テストコースという限定された環境でのインプレッションだけに、今回の報告は新型シビックタイプRのすべてではない。公道やサーキットで試せば、新たな美点や欠点も見えてくるだろう。もっとも今回のちょい乗りで、新型タイプRへの期待値がさらに高まってしまったのは確か。公道で、サーキットで、早く新型シビックタイプRを存分に味わってみたい。

画像: 早くサーキットや公道を走らせてみたい…チョイ乗りで期待値がさらに高まってしまった。

早くサーキットや公道を走らせてみたい…チョイ乗りで期待値がさらに高まってしまった。

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