発表してしばらくは2.5L 水平対向4気筒のNAエンジンのみの展開となる
グローバル市場におけるスバル大躍進の原動力となったフォレスター。本格的な4WDシステムを備えるSUVでありながらオンロード走行性能にも秀で、同ブランドにおける最量販車種へと昇格した。2015年の東京モーターショーでは次期フォレスターとウワサのあった「SUBARU VIZIV FUTURE CONCEPT」を公開。今夏フルモデルチェンジするのではないかと言われていた。
そして2018年3月29日、ついに製品版がニューヨーク国際モーターショーに出品され、その内容も公開された。
画像を見ればわかるが、エクステリア/インテリアのデザインは従来モデルとほぼ同じコンセプトだ。ボディサイズも同様でスリーサイズがそれぞれ15〜20mm拡大されているだけで、全長4625×全幅1815×全高1730mmに収められている。これはおそらく2017年11月に公開された大型のSUV、アセントに近づきすぎないための配慮だと思われる。
大きく変わらない見た目とは裏腹に、中身はほぼすべてが一新されている。というのも、インプレッサからはじまった次世代プラットフォーム「SGP」を採用し、パワートレーンも世代交代しているからだ。
まずビッグニュースとして飛び込んできたのはターボエンジンの廃止だ。フォレスターといえば、初代からハイパフォーマンスグレードだけでなく標準グレードにもターボエンジンを搭載し、その加速感や走行性能の高さに定評があった。これを廃止にした理由に、国内でのターボモデルの販売比率低下・環境指向の高まりなどが挙げられるという。
では、なにを載せるのか。それは2.5L水平対向4気筒NAエンジンだ。これまで2.5Lといえばレガシィシリーズに搭載されているFB25型がある。その部品の約90%も刷新して直噴化、出力とトルクを高めた「FA25型」として搭載されるのだ。
発表からしばらくはこのエンジン1本で販売されるというが、実は公式発表にはない情報をホリデーオート編集部で突き止めた。それは、2Lマイルドハイブリッドエンジンの搭載だ。期待されていたトヨタのプラグインハイブリッドシステムではないが、従来のシステムを大幅に刷新してくる可能性が高い。このエンジンの登場時期は定かでないものの、バリエーションの拡大は大歓迎だ。
アイサイトももちろん最新のものにバージョンアップされる。さらに、運転支援システムのひとつとして「ドライバーモニタリングシステム」がスバル初採用となる。その名のとおり、運転手の検知・顔認証するカメラをインパネ上部に装備し、シート位置やドアミラー、空調などを各個人に合わせて自動調整してくれる。さらに運転中の居眠りやわき見を検知して警告してくれる機能もあるという。
なお従来モデルは4月中旬にオーダーストップし、新型国内仕様の発表は6月下旬、そのおよそ1カ月後に発売されるというスケジュールだろうとホリデーオート編集部では予測している。
ちなみに型式はまだ発表されていない。従来モデル(SJ型)からの通常進化であればSK型となるはずだが、さてどうだろう。