斬新なエアロダイナミクスの採用やフォージドコンポジットによる軽量化、エンジンの強化などいわゆる高性能バージョンと言えるものだが、その速さはとんでもないものだった。(前編)
文:大谷達也/写真:ランボルギーニ ジャパン

ウラカン ぺルフォルマンテは空力のギミックを満載する

ウラカンのハイパフォーマンスバージョンとなるペルフォルマンテがニュルブルクリンクで量産車史上最速のラップタイム6分52秒01を記録したと聞いたとき、一抹の不安が心をよぎった。「クローズドコースでのパフォーマンスを追求するあまり、ウラカンの大きな魅力である運転のしやすさや日常的な快適性といったものが失われていないか」と心配になったのだ。

しかし、かつてF1サンマリノGPが開催され、高速コースとして名高いイタリアのイモラサーキットのパドックで対面したペルフォルマンテは、ニュルブルクリンクで驚異的な速さを示したことがにわかには信じられないほど、おだやかな外観でまとめられていた。たしかに車両後部にはこれまでなかった巨大なウイングが追加されてハイパフォーマンスモデルらしい雰囲気を醸し出しているものの、それさえ全体のフォルムにしっくりと馴染んでいるように思えたのである。

画像: ウラカン ぺルフォルマンテは空力のギミックを満載する

しかし、このリアウイングにこそペルフォルマンテの速さの秘密が隠されている。ボディ後部のエアインテークから取り込まれた空気流は、ウイングピラーの内部を通ってリアウイングの下側に導かれ、ここから車両後方に向けて排出されるのだ。

この経路で大量の空気がリアウイングの下面に導かれると、ウイング上面に比べて低かった下面の気圧が上昇。上面と下面との気圧差が減り、結果的にウイングが生み出すダウンフォースと空気抵抗が減少する。しかも、空気流の経路にはフラップが設けられているので、ドラッグと空気抵抗を必要に応じて制御できるほか、フラップは左右独立して開閉できるため、右側だけ、もしくは左側だけダウンフォースと空気抵抗を大きくしたり小さくしたりすることも可能なのである。

この機能を活用し、空気の力でヨーモーメントを生み出すのがペルフォルマンテに搭載された新機軸の「エアロベクタリング」である。これを用いると最大50Nmものヨーモーメントを発生できるので、結果的に操舵量が減ってタイヤの転がり抵抗が減少。これがさらなるスピードアップに結び付くこととなる。こうした空力可変技術をランボルギーニは「エアロダイナミカ・ランボルギーニ・アッティーヴァ(ALA=イタリア語で翼の意味)」と名づけている。
(後編へ続く)

ランボルギーニ ウラカン ペルフォルマンテ 主要諸元(EU準拠)

●サイズ:全長4506×全幅1924×全高1165mm ●ホイールベース:2620mm ●車両重量:1382kg ●エンジン:V型10気筒 DOHC・5204cc ●エンジン最高出力:470kW(640ps)/8000rpm ●最大トルク:600Nm/6500rpm ●駆動方式:4WD ●トランスミッション:7速DCT

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