2017年7月に日本でも発表されたランドローバーの最新SUV「レンジローバー ヴェラール」は、スタイリッシュとラグジュアリーを見事に融合させ、期待を大きく上まわる上質なモデルだった。

エンジンは3種類、グレードはなんと32もラインナップするレンジローバーヴェラール

ヴェラールをはじめて目にしたのは2017年3月のジュネーブオートサロンだ。写真で見るのと実際に見るのとでは、クルマの印象が大きく異なることは多々ある。しかし、目の前に展示されていたヴェラールは写真で見たときと変わらぬ美しいオーラを放ち、近寄れないほどの人だかりができていた。あの光景は忘れられない。

それほど海外でも注目されているヴェラールがついに日本へ上陸し、軽井沢で試乗会が行われた。今回の試乗に用意されたエンジンはガソリンの3L V6スーパーチャージャー(380ps)のみだが、日本にはその他にランドローバーでは初となるインジニウム2L直4ガソリンエンジンが2種類(250ps/300ps)とディーゼルターボ(180ps)の計4種類がラインナップされる。

画像: エンジンは3種類、グレードはなんと32もラインナップするレンジローバーヴェラール

ヴェラールのドラマは、リモコンキーでドアロックを解除するところからはじまる。そう、このクルマには一般的なドアハンドルではなく、ドアロック解除ボタンを押すとボディと一体化したドアハンドルがせり出す「デプロイアブル ドアハンドル」をランドローバーで初採用しているのだ。そして3L V6スーパーチャージャーのみに標準装着される電子エアサスペンションは、ドアを開けると同時に車高が30mm下がり、乗り降りをさりげなくサポートしてくれる。

普通ならサッと室内に乗り込むところだが、あまりにモダンなインテリアデザインに一瞬にして心を奪われる。高ぶる気持ちを抑えレザーとスウェードをセンスよく使い分けたシートに座ると一面に広がる水平ライン基調のコクピット。

センターコンソールに目を向けると、当然のようにあるべきボタン類がいっさい見あたらない。そこにあるのは、まるで電源の入っていないタブレット画面のようなフラットサーフェイスに、ダイヤルが3つだけというシンプルなレイアウト。

エンジンのスタートボタンを押すと3L V6スーパーチャージャーエンジンが静かに始動する。スポーティなエキゾーストサウンドが響くような演出はなく、室内はサイレントに包まれたままだ。

そしてエンジンの始動とともに華やかなでグラフィカルな画面を表示するインフォテインメントシステム「タッチ プロ デュオ」も立ち上がる。最近ではスイッチ類の数を削減するために、ひとつの大型モニターにすべての機能を集約させるクルマも増えてきた。しかし、見た目のすっきりした印象とは裏腹に、かえって操作を複雑化させてしまうことがあるのも事実だ。

しかしヴェラールは、上下に2つの高解像度10.2インチタッチディスプレイを配し、上の画面でナビゲーションの操作、下の画面で音楽を再生、といったように、それぞれの画面で操作項目を分けることで“ナビゲーションの使用中に、他の操作をすると地図画面が消える”といったことがないのはとても効率的といえる。

走り出した瞬間にヴェラールのV6エンジンが放つ、トルクフルでスムーズなエンジンフィーリングに完全に魅せられてしまった。さらにアクセルペダルを踏み込むとスーパーチャージャー特有のサウンドがコクピットにまで響き渡り、強烈な加速が身体をシートに押し付けるようなスポーティな一面も知ることができた。

試乗会にはV6エンジンモデルのみ用意されたが、裏を返せばこれがヴェラールの本当の姿なのかもしれない。2L直4のガソリンターボとディーゼルターボを試乗したときに、自分を魅了したヴェラールがどう映るのか、とても興味深い。

文:黒田健一(モーターマガジン)/写真:玉井 充

ヴェラール SEの主要諸元

全長×全幅×全高=4820×1930×1685mm ホイールベース=2875mm 車両重量=2060kg エンジン=V6DOHCスーパーチャージャー 2994cc 最高出力=280kW(380ps)/6500rpm 最大トルク=450Nm/3500rpm トランスミッション=8速AT 駆動方式=4WD 燃料タンク容量=63L JC08モード燃費=10.0km/L タイヤサイズ=255/50R20 車両価格=10,810,000円

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