ハイパワーエンジンのオマージュ
ランドローバーは70周年ということだが、1948年に本格的四輪駆動車である“ランドローバー”の製造を開始した。その後、1970年に高級四輪駆動車のレンジローバーを投入、さらに1989年にはディスカバリーの販売を開始した。
この段階でランドローバーブランドの“ランドローバー”という車名ではわかりにくいという判断が働いて、1991年に“ランドローバー”は“ディフェンダー”になった。要するに登場は新しくても、ディフェンダーこそが、ランドローバーの歴史を刻んできた伝統あるモデルということになるのだ。
そして、ディフェンダーと言えばディーゼルエンジンという印象が強いが、実は過去においてV8ガソリンエンジン搭載車が人気を博したことがあった。そこで今回、そうした初期のハイパワーエンジンのオマージュとして限定車が登場したわけだ。
この「ディフェンダー Works V8」の5L V8自然吸気ガソリンエンジンはランドローバー史上最大のパワーを誇る。最高出力405ps、最大トルク515Nmで、最終モデル標準仕様のディーゼル車(122ps、360Nm)とは雲泥の差のハイスペックだ。
ジャガー・ランドローバー社のディレクター、ティム・ハニングは「ランドローバー70周年の今は、皆様から愛され続けているディフェンダーのさらなる可能性を提示するのにいいタイミングです。この限定モデルはコレクターズエディションを購入するような感度の高い顧客のニーズに応えた究極のディフェンダーです」と語っている。
「ディフェンダー Works V8」のホイールベースは90と110があり、ランドローバー・クラシックから直接購入することになる。イギリスでの販売価格は90で15万ポンド(約2280万円)からだそうだ。繰り返しになるが、ジャガー・ランドローバー・ジャパンによる日本への輸入販売の予定はないとのことだ。