長野へ旅した感が楽しめる美味しさ
グルメ取材の観点からすると、長野はとても魅力的なところ。松本の山賊焼き、伊那のローメン、駒ケ根のソースかつ丼、佐久の鯉料理など、個性的なグルメがたくさんあるからです。
そして今回の「肉揚らぁめん」は諏訪のご当地グルメ。
「諏訪周辺にある中華系チェーン店で、数十年前から肉揚ラーメンが販売されていて、地元の若者は、それをみんな食べていました。いわば諏訪住民のソウルフードなんです」というのは地元出身のお店の方。ちなみに、中華風に言えば「パーコー麺」ですね。
そんな諏訪のソウルフードを広めたいという気持ちもあり、10月27日の諏訪湖SA(下り)のリニューアルオープンにあわせ、オリジナルの「肉揚らぁめん」が登場しました。
まずはスープからいただきましょう。おっと、トンコツと魚介系のダブルスープ。現代風な味付けです。細くて縮れの強い麺とからみますね!
主役となる、お肉は豚のロース。衣がものすごく薄くて、すぐに麺に溶けてしまい、ちょっとスープにトロミが加わるのも特徴。寒い冬にぴったりですね。
さて、お肉のお味の方はといえば…、最初に甘塩っぱさがやってきて、さらに噛みしめると豚肉のうまみがドン。揚げる前に下味をつけているようですね。具材は他にネギとモヤシのみ。シンプルですけれど、飽きずに、ぐいぐいといけます。
なんだろう、味全体に既視感があります。「え〜と、え〜と」と思い出せば、「そうだ! 信州ミソだ」と。塩味とうま味と甘みのバランス。実際にはミソなんか使っていませんけれど、味の印象は信州ミソだったのです。さすが諏訪のソウルフード。長野にやってきた感がたっぷり味わえる一杯でした。
諏訪湖SA(下り)
至 伊那・名古屋 岡谷JCT ← 諏訪湖SA(下り) ← 諏訪IC 至 東京
長く続いたリニューアル工事が終了し、2017年10月27日にグランドオープンを迎えた。大きな窓を数多く採用した店内は明るく、窓からは諏訪湖が一望できる。店舗内には諏訪大社上社の御柱の一部などが展示され、諏訪色が醸し出されている。また、長野県初出店のカフェ「上島珈琲店」や、峠の釜めしで有名な「おぎのや」も新規オープンした。