37年前の1982年といえば、ソニーから世界初のCDプレイヤーが発売されたり、ストーンウォッシュのジーンズが流行したりした時代。直線基調のボディラインがこの頃の流行だった。ミツビシからはスタリオンもこの年の5月に発売されている。ちなみにK10型初代マーチも1982年の発売だ。

トレディア/コルディアってどんなクルマ?

1978年に発売されたミラージュをベースにしたモデルで、そのミラージュ/ランサーフィオーレと上級車種ギャランΣ(シグマ)/エテルナΣ(シグマ)の間に位置づけられた。

トレディアは2代目ランサーEXとサイズ的に近い(トレディアの全長4280mm/ランサーEXが4320mm)が、トレディアはFF、ランサーEXはFRと明確な違いがある。

トレディアが4ドアセダン、コルディアが2ドアクーペで、トレディアはカープラザ店、コルディアはギャラン店とカープラザ店で販売された。1981年の第24回東京モーターショーにて参考出品され、市販車の発表は翌年の2月22日、発売は3月1日。

画像: トレディア1600ターボのエクステリア。フロントドアの「TURBO」の文字が誇らしげ。

トレディア1600ターボのエクステリア。フロントドアの「TURBO」の文字が誇らしげ。

画像: コルディアXG1600GSRターボ。

コルディアXG1600GSRターボ。

エクステリアは、空気力学の追究から生まれたウエッジシェイプが特徴で、空気抵抗係数=Cd値はトレディアが0.39、コルディアは0.34と、当時としては優れた数値だった。

搭載されるエンジンは、トレディアが1400/1600/1600ターボ/1800の4種類、コルディアは1400が設定されない3種類となっていた(発売当時)。なかでも1600ターボエンジンは日本初で、サターンエンジンに三菱重工製のコンパクトなターボチャージャー(TC−04型)を装着、115ps/17.0kgmのパワー/トルクを発生した。同時に10モード燃費は14.5km/Lを実現している。

1600/1800のオートマチック車には、世界初の電子制御自動変速機「ELCオートマチック」を装着。トルクコンバーター内に設けたダンパークラッチをコンピュータの支持により2/3速から作動させ、効率良く動力を伝達させるもので、10モード燃費13.0km/L(1600SX)と、オートマ車としては画期的な燃費を実現していた。

マニュアル車はミラージュでも採用されたスーパーシフトを全車に装着していた。

トレディアは、イタリア語で「3つの」を意味するTREと、DIAMONDを組み合わせた造語で、三菱のスリーダイヤそのものを意味した名前。またコルディアは英語のCORDIAL(心から)とスリーダイヤのDIAを組み合わせたもの。こう見ると、トレディア/コルディアは三菱の期待を一身に背負ったモデルだったのだが、販売は不振を極め、1987年に、3代目ミラージュが登場したと同時に終了、一代限りで消滅してしまった。

画像: トレディアのインパネ。

トレディアのインパネ。

画像: コルディアXG1600GSRターボのインパネ。

コルディアXG1600GSRターボのインパネ。

車両価格(当時)

トレディア1400GL(4速MT×2) 99万8000円
トレディア1600スーパーサルーンAT 135万円
トレディア1600GTターボ(4速MT×2) 147万5000円
トレディア1800スーパーサルーンAT 146万円
コルディア1600SR(4速MT×2) 102万7000円
コルディア1600GSR−Sターボ(4速MT×2) 159万8000円
コルディア1800SE-AT 149万円

※東京での価格

1982年には何があった?

ニュース

●東北/上越新幹線開業
●500円硬貨発行
●4コママンガ「コボちゃん」が読売新聞で連載開始

ヒット曲

●聖母たちのララバイ 岩崎宏美
●悪女 中島みゆき
●ハイティーン・ブギ 近藤真彦

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