三菱としては2014年2月発売の「eKスペース」以来、じつに4年ぶりとなるニューモデルが「エクリプスクロス」だ。スタイリッシュなコンパクトSUVの、一般道での走りをインプレッションする。

ライバル車はどんな感じ?

この3月1日に発表/発売された、三菱の新型コンパクトSUV、エクリプスクロス。三菱のSUVラインアップとしては、RVRの上、アウトランダーの下、という位置づけになる。

スリースペックは4405×1805×1685mm。この、4405mmという全長を考えると、国産車のライバルは結構微妙で、Bセグメント級のCX-3(全長4275mm)/ヴェゼル(4295mm)/C-HR(4360mm)よりも大きく、CX-5(4545mm)/フォレスター(4595mm)/エクストレイル(4690mm)よりも小さい・・・という立ち位置になってくる。

コンセプトモデルという名目で、もう1年ほど前からその容姿をいろいろな場所で目にしていたから、そのクーペフォルムのデザインを見て驚きはなくなったけれど、それでもお日さまの下で見るエクリプスクロスはシャープでスタイリッシュだ。

画像: フロントデザインは新世代の「ダイナミックシールド」。前傾姿勢のキャラクターラインが美しい。試乗車のボディカラー、レッドダイヤモンドは有料色(7万5600円)。

フロントデザインは新世代の「ダイナミックシールド」。前傾姿勢のキャラクターラインが美しい。試乗車のボディカラー、レッドダイヤモンドは有料色(7万5600円)。

クラスを超えた静けさ

さっそく乗り込んでエンジンを始動、走り出す。

画像: クラスを超えた静粛性がエクリプスクロスの特徴。静粛性が高いとプレミアム感も増してくる。

クラスを超えた静粛性がエクリプスクロスの特徴。静粛性が高いとプレミアム感も増してくる。

まず特筆すべきは、その静粛さだ。

1.5L直噴ターボエンジンはアイドリングストップ機能も付いているのだが、アイドリング中でもエンジンがかかっているのを回転計で確認して初めてわかる・・・というくらい静かだし、振動も感じない。

走り出しても、その静粛性は変わらない。静かすぎて逆にタイヤのノイズが気になってくるほどだ。

運転している限りは、乗り心地もマイルド。さらにSUVながら車高を1685mmと抑えているため、ロール感も自然。また計算され尽くしたボンネットフードの高さやドライバーのアイポイントなどで、車両感覚が掴みやすいのも良い。

画像: アグレッシブなリアデザイン。「エクリプス」とは、1989年にアメリカで販売されたスペシャリティクーペ。それにクロスオーバーの「クロス」を合わせたネーミングだ。

アグレッシブなリアデザイン。「エクリプス」とは、1989年にアメリカで販売されたスペシャリティクーペ。それにクロスオーバーの「クロス」を合わせたネーミングだ。


三菱としては初となるこの1.5Lダウンサイジングターボエンジンだが、なんというかもう「熟成された」感じすらある。150ps/240Nmのスペックなので、線の細さもなく扱いやすい。

画像: 4B40型直4DOHC直噴MIVECインタークーラー付きターボ。JC08モード燃費は2WDで15km/L、4WDで14km/L。

4B40型直4DOHC直噴MIVECインタークーラー付きターボ。JC08モード燃費は2WDで15km/L、4WDで14km/L。

組み合わされるトランスミッションはCVT。これもエンジンとのマッチングを相当詰めた感じがある。試しにアクセルを大きく踏み込んでも、CVT特有の「回転だけ上がって加速感がない」という現象も出ず、かなりリニアに加速していく。これは人間の感覚にマッチしている。

画像: インパネは水平基調で前方が見やすいデザイン。タブレットを思わせるスマホ連携ディスプレイオーディオ(SDA)、タッチパネルコントローラーなど最新のエンタメ装備を配置。

インパネは水平基調で前方が見やすいデザイン。タブレットを思わせるスマホ連携ディスプレイオーディオ(SDA)、タッチパネルコントローラーなど最新のエンタメ装備を配置。

画像: 2眼タイプのメーター。中央の液晶ディスプレイにはS-AWCのインジケーター(4WDモデル)を表示。

2眼タイプのメーター。中央の液晶ディスプレイにはS-AWCのインジケーター(4WDモデル)を表示。

街乗り/高速走行ともに良かったが、アップダウンのあるワインディングが続く芦ノ湖スカイラインでは、DモードだとCVT感が顔を出すときがあった。それでもパドルシフトを駆使して8速スポーツモードで走れば、なかなかスポーティな走りも楽しめる。

こんなにスタイリッシュなSUVなのに、その走りは三菱のモデルらしくとてもマジメ。ライバル車にはハイブリッドやディーゼルモデルもあるけれど、エクリプスクロスの1.5L直噴ターボエンジンは軽快で気持ち良いもの。久しぶりのニューモデル、三菱の気合いが入った1台だ。

試乗車:三菱 エクリプスクロス Gプラスパッケージ(4WD)

画像: 上下2分割式のリアウインドウは視界も良好。チューブ式LEDテールランプが個性的だ。

上下2分割式のリアウインドウは視界も良好。チューブ式LEDテールランプが個性的だ。

●サイズ=4405×1805×1685mm ●ホイールベース=2670mm ●車両重量=1550kg ●エンジン=直4DOHCターボ 1498cc ●エンジン最高出力=150ps/5500rpm ●エンジン最大トルク=240Nm/2000-3500rpm ●トランスミッション=CVT ●309万5280円

This article is a sponsored article by
''.