トヨタがかつて販売してた小型ミッドシップスポーツカーMR2。マツダ・ロードスターと双璧をなした、80〜90年代の国産小型スポーツカーを代表するクルマでした。
ということで問題。トヨタ・MR2の車名は何の略なのか?というのが今回のクエスチョンです。
トヨタのミッドシップスポーツカー「MR2」とは何の略?
正解は、3のミッドシップ ランアバウト 2シーター(Midship Runabout 2 Seater)でした。
MR2は1984年6月に登場したミッドシップスポーツカーで、1984-1985日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。発売当初のエンジンライアップは1.5LNAと1.6LNAのみでしたが、1986年のマイナーチェンジで1.6Lスーパーチャージャーが追加されました。また、エンブレムには七宝焼が用いられるなど、バブル期のクルマであることを象徴する豪華な部分もありました。
1989年には2代目へとフルモデルチェンジされました。この世代からエンジンは2Lとなり、245psを発生するターボモデルも用意され、ライトウエイトスポーツというよりもミドルクラスのスポーツカーに進化しました。この2代目は1999年まで生産され、実に10年間に渡り生産・販売されたロングセラーモデルでした。また、受注生産ではありますがオープンカーの「MRスパイダー」も販売されました。
2世代続いたMR2の後を継いだモデルが1999年に登場したMR-Sです。このクルマの車名は「ミッドシップ ランアバウト スポーツ(Midship Runabout-Sports)」の略です。車名は先代に当たるMR2はひとつづりでしたが、MR-SからはMRとSの間に「-」が入るようになりました。エンジンは1.8Lにダウンサイズされ、当時としては珍しかった5速セミATことシーケンシャルマニュアルトランスミッション(SMT)が採用されました。ちなみにSMTは、後期型では6速化されています。ボディタイプはソフトトップを備えたオープンのみとなりましたが、別売りでデタッチャブルハードトップが販売されていました。さらに、MR-Sをベースにイタリアのカロッツェリアのザガートがエクステリアデザインを手がけ、モデリスタが作り上げたカスタムモデル「TMI・VM180ザガート」も100台限定で販売されるなど、何かと話題の多いクルマでした。
しかし、ご存知の通り2000年代の日本市場は国産スポーツカーにとって冬の時代。トヨタに限らず、多くの国産メーカーがスポーツカー事業を縮小、またはスポーツカーから撤退していきます。トヨタも例に漏れず、2006年のセリカの生産終了に続き、2007年にMR-Sの生産も終了します。このあとしばらく間、トヨタのラインアップから小型&中型スポーツカーは消え、その復活は2012年のトヨタ86のデビューまで、約5年の月日が必要だったのです。