メルセデスAMGとフェラーリの優勝争いか
開幕戦の注目はフェラーリ。開幕前のテストでは絶好調で、キミ・ライコネンとセバスチャン・ヴェッテルが8日間総合1位、2位のトップタイムをマーク。多くのセクションでメルセデスAMGよりも速いタイムをマークしているのもポイントだ。
それでも優勝候補はやはりメルセデスAMGか。昨年ほど圧倒的ではないにしても、その優位は簡単には揺るがないだろう。テストから入念に走り込み、さまざまなアップデートパーツを試す余裕も見せている。もともとテストよりも実戦に強いだけに、開幕戦からいきなりライバルを圧倒しても不思議ではない。新加入のバルテリ・ボッタスがどんな走りを見せるのか、ルイス・ハミルトンとの関係も気になるところだ。
2強に続く存在と言われるのがレッドブル。母国グランプリとなるダニエル・リカルドに期待が集まるが、テストでは2強にやや差をつけられた形で、開幕までどう対応してくるのか、興味深い。
中団グループのトップを走ると見られるのが、ウイリアムズ、トロロッソ、フォースインディア。一方で、心配なのはマクラーレン・ホンダだ。テストではトラブル続出でまともに走ることができず、調整は大きく遅れている模様。開幕戦は苦戦しそうだ。
今シーズンの注目ポイントは大幅なレギュレーション変更が行われたこと。「F1史上初めて、クルマを速くする方向にルールが変更された」と言われるだけに、どのチームもラップタイムの向上幅が大きく、オーストラリアGPの予選タイムは5〜6秒短縮されるのではとも予想されている。さらになにより、「従来より格段にカッコよくなった」と言われているので楽しみだ。
楽しみと言えば、新人ドライバーがどんな走りを見せるかも注目だ。とくに今シーズンは大物ドライバーとして、マクラーレン・ホンダのストフェル・バンドーン、ウイリアムズのランス・ストールの名前が上がっている。
2017年F1グランプリは、オーストラリアGPで幕を明け、11月26日のアブダビGPまで全20戦で行われる。