1984年に登場したフィルムカメラのレンジファインダー機「ライカ M6」が、生産終了から20年の時を経て復刻されることになった。昨今のフィルムカメラ人気を受けての再生産となる。

17万台以上も生産されたロングセラーモデル

ライカM6はドイツの光学機器メーカーのライカカメラ社が製造するレンズ交換式レンジファインダー式のフィルムカメラで1984年から2002年の間に17万5000台が生産されたロングセラーカメラだ。

今回、復刻となった2022年版のライカM6はオリジナルに忠実に復刻され、シャッターは機械式布幕シャッター、ファインダー倍率0.72倍など基本はそのままに、トップカバーの材質を見直し、亜鉛ダイカストから無垢の真鍮からの削り出しとなり、塗装もブラッククロームから耐久性に優れたブラックペイントへと変わっている。

画像: ライカM6ボディ正面。M6初期型と同様の「Leitz」の文字の赤バッジ。

ライカM6ボディ正面。M6初期型と同様の「Leitz」の文字の赤バッジ。

ファインダー表示は露出合わせ用の三角形のドットに赤のドットをひとつ追加し、電池残量表示も追加されている。

ボディ正面の赤いバッジは1984年に製造された当時と同じ「Leitz」となっている。またトップカバーには「ERNST LEITZ WETZLAR GERMANY」の文字が入る。

価格はライカM6ボディのみで74万8000円(税込)で、ライカストア、ライカオンラインストア、ライカブティック、ライカ正規特約店で販売される。発売は2022年11月。

画像: ライカM6ボディ上面。トップカバーには「ERNST LEITZ WETZLAR GERMANY」の文字が入る。

ライカM6ボディ上面。トップカバーには「ERNST LEITZ WETZLAR GERMANY」の文字が入る。

画像: ライカM6ボディ背面。背面プレートにはISO感度設定ダイヤルを備える。

ライカM6ボディ背面。背面プレートにはISO感度設定ダイヤルを備える。

同時にズミルックス35mmも復刻

ライカレンジファインダー用レンズで人気を誇ったズミルックスM f1.4/35mmも復刻することになった。オールドレンズの復刻版である「クラシックシリーズ」で、「ライカ ズマロンM f5.6/28mm」「ライカ タンバールM f2.2/90mm」「ライカ ノクティルックスM f1.2/50mm ASPH.」に続く4種類目のレンズとなる。

このズミルックス35mmは1961年に誕生し、ほぼ同じ仕様のまま35年以上も製造されたロングセラーレンズだ。F1.4と明るいレンズで、優れた描写と絞り開放時の独特の表現などもユーザーに好まれた。

復刻されるライカ ズミルックスM f1.4/35mmは1961年に登場したオリジナルと同じ光学設計に基づきドイツ・ウェッツラーのライカの工場で製造されている。ステンレス製のフロントリングや固定可能なフォーカスリング、レンズフードもオリジナルと同じデザインとなっている。またオリジナルにはないE46フィルターを取り付けできるレンズフードが付属する。

1961年に登場したオリジナルと同じ光学的な計算と設計で、絞り開放で撮影すればうっとりするようなやわらかいボケ味が得られ、F2.8まで絞り込めば、きわめてシャープで歪曲収差もない描写が得られる。その描写は現代に求められる高い画質レベルにも十分に対応しているという。

ライカ ズミルックスM f1.4/35mm

ライカM6 仕様詳細

●型式:レンジファインダー式35mmフィルムシステムカメラ
●レンズマウント:ライカMバヨネットマウント
●ファインダー形式:大型ブライトフレームファインダー パララックス自動補正機能付き
●ファインダー倍率:0.72倍(すべてのレンズ)
●ピント合わせの方法:フォーカシング測距枠(ファインダー中央部に明るい領域として表示)を使用 スプリットイメージ式または二重像合致式
●フォーカスモード:マニュアル
●フォーカス:撮影距離70cm~∞
●シャッター方式:ゴム引き布幕フォーカルプレーンシャッター(機械制御式)
●シャッタースピード:1~1/1000秒
●フラッシュ同調速度:1/50秒
●シャッターレリーズボタン:2段階の作動ポイント:半押しで露出計の作動、全押しでレリーズ 標準ケーブルレリーズ用のねじ穴付き
●フィルムカウンター:本体上面に配置 ベースプレートを取り外すと自動的にリセット
●測光方式:実絞りによるTTL測光
●受光素子:凸レンズ付きのシリコンフォトダイオード(レンズマウント部内側の左上に配置)
●フィルム感度設定範囲:ISO 6~6400(マニュアル設定)
●測光方法:シャッター先幕の中心にある測光部に反射した光を測光 測光部の直径は12mm(ファインダー内に表示されるブライトフレームの短辺の約3分の2に相当、面積はフィルムサイズの約13%に相当)
●露出モード:マニュアル露出(シャッタースピードと絞り値を手動で設定) ファインダー内に表示されるLEDを見ながら露出の調整が可能
●フラッシュ同調速度:1/50秒 これより遅いシャッタースピードでのフラッシュ撮影も可能
●フィルム巻き上げ:手動巻き上げ(巻き上げレバーまたはライカビットM)または自動巻上げ(ライカ モーターM、ライカ ワインダーM)
●フィルム巻き戻し:手動巻き戻し(巻き戻しクランク)
●材質:トップカバーとベースプレートが真鍮のフルメタル製(密閉構造) カラー:ブラック
●電源:ボタン型酸化銀電池(SR44)×2個またはリチウム電池(CR1/3N)×1個
●大きさ:138(幅)×77(高さ)×40(奥行)mm
●重さ:575g(バッテリー含まず)
●価格:74万8000円(税込)

画像: ライカM6 仕様詳細

ライカ ズミルックスM f1.4/35mm 仕様詳細

●焦点距離:35mm
●レンズ構成:5群7枚
●画角:62.5度
●最短撮影距離:1.0m
●レンズマウント:ライカMバヨネットマウント(6bitコード付き)
●最小絞り:F16
●フィルターサイズ:E46
●大きさ:φ54×35mm
●重さ:200g
●価格:57万2000円

画像: ライカ ズミルックスM f1.4/35mm

ライカ ズミルックスM f1.4/35mm

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