初日のトップはアレックス・パロウ
まず初日に速さをみせたのはルーキーのアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)で1分35秒904をマーク。このタイムは非公式ではあるが、2017年に中嶋一貴(VANTELN TEAM TOM’S)が記録したタイムを1000分の3秒上回る。2019年より導入となる新シャシーSF19の、実質これがシェイクダウンとなる走行ですでに前シャシーSF14を超えるポテンシャルを発揮していることに関係者は驚きを隠せない。
もちろんこのタイムは2018年にヨーロピアンF3選手権でシリーズ7位となったパロウの速さによるものも大きい。2番手には昨年チームタイトルを獲得したKONDO RACINGの山下健太が続いた。
2日目はヤングジャパニーズが気を吐く
続く2日目は、午前のセッションで福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分36秒150を、午後は山下健太が1分36秒456をマークしそれぞれのセッションでトップとなった。いずれも初日のパロウには及ばないが、これはオーバーテイクシステムの使用が制限されたのと、路面にラバーが乗った状態でのレース本番を見据えたセットアップを中心に進めていたからだと思われる。
まだ見えないシリーズ本命
全20台で争われる2019年の全日本選手権スーパーフォーミュラ、2日間のベストタイムでは2秒以内にほぼ全車が収まっている。まだセッティングを出し切れていないチームも見られるが、ヒントを掴めれば新シャシーだけに飛躍的にタイムが向上する可能性を秘めている。その中でも昨年最終戦までチャンピオン争いをした山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、ニックキャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)がうまくタイムをまとめてきたのはさすがだ。
ルーキードライバーが8名の混沌としたシーズン
今シーズンのスーパーフォーミュラは新シャシーSF19の導入、8名ものルーキードライバー、そしてHONDA系ドライバーの大規模なシャッフルが行われるなど、大きな環境の変化に見舞われた。その中でもSF19、そしてパロウの速さが印象的な第1回公式テストとなった。
(PHOTO:井上雅行)
2日間総合結果
1 A.パロウ TCS NAKAJIMA RACING 1’35.904
2 福住仁嶺 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 1’36.150
3 山下健太 KONDO RACING 1’36.223
4 N.キャシディ VANTELIN TEAM TOM’S 1’36.436
5 山本尚貴 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 1’36.602
6 D.ティクトゥム TEAM MUGEN 1’36.640
7 平川 亮 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 1’36.673
8 中嶋一貴 VANTELIN TEAM TOM’S 1’36.712
9 関口雄飛 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 1’36.730
10 野尻智紀 TEAM MUGEN 1’36.734
11 国本雄資 KONDO RACING 1’36.772
12 牧野任祐 TCS NAKAJIMA RACING 1’36.909
13 小林可夢偉 carrozzeria Team KCMG 1’36.935
14 坪井 翔 JMS P.MU/CERUMO・INGING 1’37.037
15 A.マルケロフ TEAM LEMANS 1’37.145
16 石浦宏明 JMS P.MU/CERUMO・INGING 1’37.290
17 H.ニューウェイ B-Max Racing with motopark 1’37.373
18 L.アウアー B-Max Racing with motopark 1’37.479
19 大嶋和也 TEAM LEMANS 1’37.795
20 T.シャルパンティエ REAL RACING 1’38.633