2022年3月18日〜20日、F1開幕戦バーレーンGPがバーレーン・インターナショナル・サーキット(サヒール・サーキット)で行われる。大幅なマシンレギュレーション変更があった今シーズン、その戦いはどうなるのだろうか。最新情報をチェックしてみよう。

強い風と砂で汚れた路面、そして暑さがポイント

開幕戦バーレーンGPの見どころは、まず各チームのニューマシンのパフォーマンスがどうかという点だろう。開幕前の公式テストではどのチームも手の内をすべて見せているわけではないので、今シーズンの各チームの勢力図を見る意味でも、開幕戦の1回目のフリー走行にまず注目だ。

バーレーンGPが行われるバーレーン・インターナショナル・サーキット(正式名称=Bahrain International Circuit)は、砂漠地帯の中にF1グランプリ開催のために建設されたレーストラック。その地名からサヒール・サーキットとも呼ばれている。

コースは5412m、4本のストレートに15のコーナーが待ち受けるストップ&ゴー型のもので、横方向の負荷よりも縦方向のトラクションとブレーキングが重要となる。ランオフエリアが広く安全性が高いため激しいバトルが見られるのも特徴で、2022年の決勝レースは57周で行われる。

雨の心配はまずないが、強い風と周囲の砂漠からやってくる砂塵が大きな問題となる。強い風は空力を追求したF1マシンの挙動を乱し、路面を汚す砂はタイヤにダメージを与える。

画像: サヒール・サーキットのコース図。4本のストレートに15のコーナーが組み合わされたストップ&ゴー型レイアウト。コースは全長5412m。

サヒール・サーキットのコース図。4本のストレートに15のコーナーが組み合わされたストップ&ゴー型レイアウト。コースは全長5412m。

また、熱もエンジンやタイヤにとって大きな課題で、日中の陽射しを避けて、予選や決勝の開始は夕方の時間にスケジュールされる。そのため決勝レースは「トワイライトレース」となる。

昨年2021年はハミルトンがフェルスタッペンを抑えて優勝

ちなみに昨年のバーレーンGPは、ポールシッターのマックス・フェルスタッペン(レッドブル) と予選2位のルイス・ハミルトン(メルセデス)の一騎討ちとなり、早め早めのタイヤ戦略でレースの主導権を握ったハミルトンが僅差で優勝を飾っている。そしてその後、シーズンをとおして、ふたりの戦いは続くことになる。

画像: 2021年のバーレーンGP。ハミルトンがフェルスタッペンとの一騎討ちを制して優勝した。

2021年のバーレーンGP。ハミルトンがフェルスタッペンとの一騎討ちを制して優勝した。

【参考】2021年F1第1戦バーレーンGP決勝 結果

1位 44 L.ハミルトン(メルセデス) 56周 
2位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)+0.745s
3位 77 V.ボッタス(メルセデス)+37.383s
4位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+46.466s
5位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)+52.047s
6位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+59.090s
7位 3 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)+66.004s
8位 55 C.サインツ(フェラーリ)+67.100s
9位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)+85.692s
10位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス)+86.713s
リタイア 10 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)

画像: 2021年バーレーンGPのタイヤ戦略。タイヤの摩耗が激しく、ワンストップ戦略をとるドライバーはいなかった。

2021年バーレーンGPのタイヤ戦略。タイヤの摩耗が激しく、ワンストップ戦略をとるドライバーはいなかった。

直前にこのサーキットで行われたプレシーズンテストではマックス・フェルスタッペン(レッドブル) がトップタイムをマーク。ルイス・ハミルトン(メルセデス)はやや出遅れる形となったが、はたして本番のレースではどうだろうか。

ポールポジション候補としてはレッドブル、フェラーリが有力視されているが、マクラーレンやメルセデスの動きにも注目だ。

またそのプレシーズンテストではポーパシングと呼ばれる現象(とくにブレーキング時にクルマ全体が縦に揺れる症状)が指摘されており、どのチームもそれをまだ完全には解決できていない模様。新たに採用される18インチタイヤとともに大きな焦点となりそうだ。

タイヤを供給するピレリは「トラックのレイアウト、アスファルトの特性、温度を考慮して、開幕戦バーレーンGPでは最も硬い3つのコンパウンドを選択しました。サヒール・サーキットはアスファルト内の花崗岩の割合が高いためタイヤの摩耗は激しく、周囲の砂漠から吹き込む砂はグリップに影響を与える可能性があります。2021年よりひとつ硬めのコンパウンドとなりますが、新しい18インチのタイヤはコンパウンドの点でも13インチのタイヤとは完全に異なっているため単純に比較できません。これまでバーレーンGPはマルチストップが多く見られましたが、まだレース戦略を予測することは難しい状況です。誰かが何か違うことを試みるかもしれません」と分析している。

画像: ピレリが提供するバーレーンGP情報。サーキットの特性、使用コンパウンドの情報が記されている。

ピレリが提供するバーレーンGP情報。サーキットの特性、使用コンパウンドの情報が記されている。

2021年バーレーンGPは、3月18日15時(日本時間21時)からのフリー走行1回目で開幕、予選は3月19日18時(日本時間24時)、決勝は3月20日18時(日本時間24時)に開始される。

2022年F1開幕戦バーレーンGP タイムスケジュール

フリー走行1回目:3月18日15時〜16時(日本時間21時〜22時)
フリー走行2回目:3月18日18時〜19時(日本時間24時〜27日01時)
フリー走行3回目:3月19日15時〜16時(日本時間21時〜22時)
予選:3月19日18時〜19時(日本時間24時〜28日01時)
決勝(57周):3月20日18時〜(日本時間24時〜)

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