増加するドライブレコーダーの装着率
年々ドライブレコーダーの普及が急速に拡大している。民間調査会社(Gfkジャパン)のデータによると2014年のドライブレコーダーの販売台数は43万台だったのに対し、2015年は61万台までに拡大している。これにより、この市場に参入するメーカーも2014年の約40社から、2015年では約60社にまで増加しているようだ。
この市場をここまで拡大させた大きな要因は、テレビや動画サイトでよく見かけるドライブレコーダーが記録した「事故の瞬間映像」と言われている。これを見たことで多くの人がその必要性を強く感じるそうだ。また、市場の拡大に比例して購入平均単価(2014年約1万1300円、2015年約1万3700円)も上昇し、高画質で多機能を重視する傾向が強まっている。最近は旅の思い出を記録するツールとして活用する人も増えている。
シンプルで使いやすいのが魅力
今回紹介するカロッツェリアの「ND-DVR10」は、カメラとモニターが一体化したモデルで207万画素・ワイドダイナミックレンジの高画質設計となっている。それに加えて、衝撃感知による自動録画をはじめ、動体検知による駐車監視機能なども備え、大手通販サイトでは約2万円前後で販売されている。
さて実際に商品を手に取ってみると手の平ほどの大きさで、視界の妨げになることもなかった。なにしろ嬉しいのは操作ボタンが少ないことだ。基本操作はモニター下部に配列された4つのボタンのみでOK。
電源はシガーソケットに差し込むだけ。めんどうな日時設定もGPS機能の搭載により、自動設定されるのも見逃せないポイントだ。
電源が入るとまずカメラの映像がモニターに映し出されると同時に「録画開始」の文字が数秒間表示される。しばらくすると真っ黒な画面に切り替わり、そこに日時が表示されるだけのシンプルな画面となり、これが走行中の基本画面となる。
LED信号や夜間走行も鮮明に記録
やはり気になるのは「どれだけ鮮明な映像を記録できるのか?」であろう。それを実証するために日中はもちろんのこと、トンネルや夜間も走行し、その実力を検証した。
マイクロSDカードに記録された映像をパソコンで確認すると、当然のことながら昼間の映像は鮮明に映し出され、トンネルから出た瞬間に画面が真っ白になる「白飛び」などは確認できなかった。また夜間映像もヘッドライトが照らす範囲は鮮明に記録されている。
ドライブレコーダーの弱点であるLED信号の点滅による色の消滅だが、これも昼夜を問わずはっきりと各色を確認できた。ただ、夜間走行の映像でヘッドライトの光りが前方のクルマのナンバーを照らしたときに若干白飛びが発生したのが気になったが、数字や文字は明確に識別することができた。
わずらわしい配線や初期設定がなく、小型設計ながら高画質を実現し、旅の思い出も記録できるドライブレコーダー「ND-DVR10」はとても魅力のある商品と言える。