効率のいいV6エンジンに変更したのは大正解
オフロード4WDブランドの老舗として高い人気を誇るジープだが、なかでもいま注目なのは2月にフェイスリフトされたグランドチェロキーだろう。
主な変更点は、フロントまわりを中心としたデザイン変更や安全機能をはじめとした装備の充実、パワートレーンの改良などだが、今回試乗した「サミット」ではエンジンを5.7L V8OHVから3.6L V6DOHCへとダウンサイジングしたことが目をひく。
アメリカンなV8エンジンにも大きな魅力があるが、それはハイエンドモデルの「グランドチェロキーSRT8」にまかせて、効率のいいV6エンジンに変更したのは大正解 。低速からトルクがあり、大きなボディを苦にするどころか発進からいたってパワフル。迫力あるサウンドも心地よく、JC08モード燃費も9.6km/Lを実現している。
足まわりにはたっぷりとしたストロークを持つエアサスペンションを装備(サミットとリミテッドに標準)、独自のセレクテレインシステムを備えたクアドラトラックⅡ4×4により、ジープを名乗るにふさわしい悪路走破性を確保しながら、トップモデルとして洗練された乗り味と質感を実現している。
価格的にも魅力は大きく、今回試乗したグランドチェロキー サミット ラグーナレザーパ ッケージは7,074,000円。本格的なオフロード性能を備えたプレミアムSUVとして価値は高い。(文:松本雅弘(本誌)/写真:FCAジャパン)
主要諸元 <グランドチェロキー サミット ラグーナレザーパッケージ> 全長×全幅×全高=4880×1945×1805mm ホイールベース=2915mm 車両重量=2230kg エンジン=V6DOHC 3604cc 最高出力=213kW(290ps)/6400rpm 最大トルク=347Nm(35.4kgm)/4000rpm トランスミッション=8速AT 駆動方式=4WD JC08モード燃費=9.6km/L タイヤサイズ=265/50R20 車両価格=7,074,000円