2017年 GT500クラスは全車新型にスイッチ
GT500クラスでは2014年から3シーズン使用したマシンを、全車両2017年モデルにチェンジ。大きな変更点はダウンフォースの25%削減によるエアロの変更と、それまでコースにより2タイプあったダウンフォースの仕様を1つに統一したこと。そして年間使用できるエンジンを昨年までの3基から2基に制限。開幕戦ということで金曜は恒例のメーカー別フォトセッション。
NSX-GTがまさかのポールポジション
土曜の予選、Q1ではレクサス勢が速さを見せ6台中5台が通過、残る3枠はNSX勢が。何とGT-Rは全車Q1敗退となる。そしてポールを賭けたQ2セッション、各車タイムアタックに入った周に36号車LC500中嶋一貴がクラッシュ。再開後に今度は16号車NSX-GTがストップしレクサス勢はアタックできず。結局Q2前半でタイムを出していた8号車ARTA NSX-GT 小林崇志がポールポジションを獲得という波乱の結果に。
そして迎えた決勝当日
レースを運営するGTAは2017年の走行スケジュールを変更。決勝日朝のフリー走行を廃止、決勝直前のウォームアップ走行を拡大。スタート進行ではドライバー紹介セッションを設けるなど、来場者サービスに向けた取り組みを試行中。その効果のほどはぜひサーキットで感じてみてください。
決勝レースはさらなる波乱に
決勝レースはスタートから大波乱、その主役はNSX-GT勢。まず17号車KEIHIN NSXがグリッドから動けずパレードラップで脱落。仕切り直しとなったフォーメーションラップの途中でポールの8号車ARTA NSXがコース上でストップ。これによりSCスタートとなると、今度は64号車EPSON NSXがストレート上でエンジンが停止、勝負権を失う。
82周のレースは1周減算となり81周でSCスタート。2周目にSC解除となるとこの時を待っていたかのように37号車KeePer TOM'S LC500 ニック・キャシディが6号車WAKO'S 4CR LC500 大嶋和也をパス。そして8周目には100号車RAYBRIG NSX-GTもストップしてしまう。
レースの主役は完全にレクサスLC500勢。レクサス同士でバトル、順位を入れ替えながら周回を重ねる、さながら6台によるワンメイクレース状態。4台のGT-R勢、そして2台が復帰し3台となったNSX勢は勝負の蚊帳の外。
レース中盤GT300のクラッシュにより再度SC導入。全車差が詰まり再スタートでポジションアップのチャンスだが、7番手の23号車MOTUL AUTECH GT-Rは6台のレクサスに付いていけず。残り周回数は20周。
その後も激しいトップ争いを演じた37号車平川亮と6号車アンドレア・カルダレッリだが、順位を入れ替えるまでには至らず37号車KeePer TOM'S LC500がトップチェッカー。終わってみれば上位6台をレクサスLC500が占拠する圧勝劇となった。
レクサス勢に続く7位に23号車MOTUL AUTECH GT-R、8位に12号車カルソニック IMPUL GT-Rが。9位には唯一ノートラブルで走りきったNSX勢、16号車MOTUL MUGEN NSX-GT。2基目のエンジンが投入できないシーズン前半、ニッサン、ホンダはレクサス勢のウェイトハンディ増によるパフォーマンス低下を待つしかないのか?
(PHOTO:井上雅行)