7月24日、メルセデス・ベンツが「2018年シーズン限りでDTMから撤退する」ことを表明した。ドイツで絶大な人気を誇るDTMになにが起きているのか。2000年に誕生した「新生DTM」は新しい時代を迎えることになる。
かわってフォーミュラEに参戦
1984年にドイツの自動車メーカー4社、アウディ、BMW、メルセデス・ベンツ、オペルが集結し、独自のレースシリーズを立ち上げて始まったDTM(Deutsche Tourenwagen Meistershaft)。大きな成功を収めITC(International Touringcar Championship)へと発展する一方で、開発コストの高騰やレギュレーションへの不満といった問題を抱えて失速した。
2000年に新生DTM(Deutsche Tourenwagen Masters)として再スタートしたが現在のシリーズ。いまや、アウディ、BMW、メルセデス・ベンツの3社が開発コストをコントロールしながら、エキサイティングなレースシリーズを作り上げている。
そんな折のメルセデス・ベンツの撤退のニュースは大きな衝撃とともに広がっている。メルセデス・ベンツはDTMから撤退しフォーミュラEへ参加することを明らかにしているが、アウディやBMWもこのシリーズへの関心を深めており、その動きはさらに加速しそうだ。はたして2019年からDTMはアウディとBMWの戦いになるのか、それとも再び新しいシリーズが作り上げられるのか。
フォルクスワーゲンのWRC撤退、アウディに続くポルシェのWEC撤退と、ヨーロッパのモータースポーツが揺れ動いている。