この半年あまりの間に日本へ上陸した輸入車のニューモデルをピックアップした試乗記の短期集中連載をお届け中。第7回目は2017年9月に日本で発表されたアルファロメオ「ジュリア」、同ブランドにとって久々のFRセダンであり非常に注目されたモデルだ(この記事はMotor Magazine Mook「輸入車年鑑2018」に掲載したものの抜粋です)。
ステアリングの反応はビビッド
アルファロメオにとって25年ぶりのFRセダンとして登場したジュリア。モデル展開は200psの2L直4ターボ搭載するベースグレードの「ジュリア」と、充実装備の「ジュリアスーパー」、同じく2Lターボながら280psで4WDの左ハンドルモデル「ジュリア ヴェローチェ」、そしてフェラーリ直系の510ps 2.9L V6ツインターボエンジンを搭載する「ジュリア クアドリフォリオ」の4グレードだ。
サスペンションはストロークが深くよく動くしなやか系。低〜中速域までは手首の一捻りでグイッとノーズが切り込む。このように入力に対しての反応はシャープだが、ロール方向の動きが穏やかで抑制が効いている上に、4輪の接地感がわかりやすいので安心して走れた。
好感度が高かったのはスーパーだ。カーボンプロペラシャフトなどで軽量に仕上がっているため最高出力200ps/最大トルク330Nmでも動力性能に不足はない。4WDのヴェローチェは動力性能の余裕を重量増が相殺した感じ。クアドリフォリオはパワフルだが、冬時ではパフォーマンスを引き出しにくかった。(文:石川芳雄)
主要諸元 <アルファロメオ ジュリア スーパー>
全長×全幅×全高=4645×1865×1435mm ホイールベース=2820mm 車両重量=1590kg エンジン=直4DOHCターボ 1995cc 最高出力=200ps/4500rpm 最大トルク=330Nm/1750rpm トランスミッション=8 速AT 駆動方式=FR JC08モード燃費=13.6km/L タイヤサイズ= 前225/45R18 後255/40R18 車両価格=5,430,000円