この半年あまりの間に日本へ上陸した輸入車のニューモデルをピックアップした試乗記の短期集中連載をお届け中。第10回目となる最終回は2018年7月に日本へ導入されたレンジローバー ヴェラール、イヴォークとレンジローバースポーツの間を埋めるニューモデルだ(この記事はMotor Magazine Mook「輸入車年鑑2018」に掲載したものの抜粋です)。
人気の中心は4気筒モデルになるだろう
2018年7月から導入が始まったレンジローバー ヴェラールは、イヴォークとレンジローバースポーツの間に位置する新しいミッドサイズSUV。ただし全長4820mm×全幅1930mm×全高1685mmだからサイズは結構大きめ。
ボディ全体の80%をアルミとしたモノコック構造で軽量に仕上げ、2Lの4気筒ガソリンやディーゼルでも快活な走りを得ている。
今回試乗したのは3LのV6スーパーチャージドガソリンエンジンを搭載したRダイナミックSEだが、これはハイエンドモデル。人気の中心は800万円前後の4気筒の2Lモデルだろう。とくにディーゼルは静粛性と強トルクが魅力だ。
感心したのはオンロードでの素直な回頭性だ。ロールは抑えめでフラットな姿勢を維持したまま軽快にコーナーをクリアする。乗り心地もしなやかで良好。V6モデルに標準装備のエアサスペンションがかなり良い仕事をしている。
比較的軽量なボディに、380ps/450Nmだから動力性能はかなり強力。しかしながら獰猛さは奥に隠し、普段はクール、そんな二面性が魅惑的だ。(文:石川芳雄)
主要諸元 <ヴェラール Rダイナミック SE(380ps)>
全長×全幅×全高=4820×1930×1685mm ホイールベース=2875mm 車両重量=2060kg エンジン=V6 スーパーチャージャー 2994cc 最高出力=280kW(380ps)/6500rpm 最大トルク=370Nm(37.7kgm)/1600-4500rpm トランスミッション=8速AT 駆動方式=4WD JC08モード燃費=10.0km/L タイヤサイズ=255/50R20 車両価格=11,290,000円