野尻が前戦に続きポールスタート
予選でポールポジションを獲得した野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)を先頭に、2番手、3番手スタートの小林可夢偉(Team KCMG)、平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がポジションをキープ。レース序盤はこの3台が接近戦を繰り広げる。
明暗を分けたセーフティーカー
3台のバトルは小林可夢偉がトップに立ち決着。後続を引き離しにかかるが、その直後の16周目に2台のマシンがコースアウトするアクシデント。SC導入となるが小林陣営のピットは動かず。
2、3番手の野尻、平川はすぐさまピットイン。給油と義務であるタイヤ交換を行いコースに復帰。ステイアウトを選択した小林に対して有利にレースを進めるかに思われた。
先を読むチーム力
しかしピット作業を終えた中でトップの位置にいたのは山本尚貴(TEAM MUGEN)だった。チームがアクシデントの様子を的確に判断、即時にピットインを指示しSC導入直前に山本はピット作業を終えることができたのだ。同じタイミングで中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)もピットインしている。
実質トップに立った山本に対しピットイン1回分のギャップを付けるべく先頭を快走する小林だが、燃料の問題もあり充分差を付けられないままピットインせざるを得ず万事休す。一方、山本を豪快にパスする塚越広大(REAL RACING)は2ピットストップ戦略をとるが、結果的にこれも不発に。
開幕戦に継ぐ今シーズン2連勝
山本尚貴がそのままトップの座を脅かせられることなくシーズン2勝目をあげた。そして意外なことに、これが鈴鹿サーキット以外での初勝利。シーズン序盤にして選手権を大きくリードすることとなった。
2位にはスタート5周でピットインしたニック・キヤシディ(KONDO RACING)が、そして3位は中嶋一貴が入賞。チーム戦略でもぎ取った表彰台となった。SC導入前にトップを快走し初優勝の期待がかかっていた小林可夢偉は結局6位でフィニッシュ。そして予選での不運に泣いた昨年の勝者、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がファステストラップを記録した。
(PHOTO:井上雅行)