モーターマガジンMovieで長年に渡って試乗レポートを務めるモータージャーナリストの竹岡 圭さん。チャンネル登録者は13万1800人オーバーを数えるまでとなりました。このコーナーでは、過去の試乗から最新のものまで逐次紹介していきます。今回は、若者をターゲットとしたロールス・ロイスの2ドアクーペ「レイス」の登場です。
ただ、ただロールスロイスの世界感に浸るだけ
撮影の冒頭、ドアノブのありかを探す竹岡さん。取材陣も同様です。流麗なファストバックスタイル(クーペ)ロールスロイス レイスのドアは、ドアヒンジを後ろにしたコーチドア(観音開き)だったのです。
頭の片隅にロールスロイスのドア情報があったものの、実物との対面にすっかり白紙状態になってしまいました。
さてこのレイスですが、ロールスロイスの上級モデルファントムの弟分ゴーストをベースに造られています。
見た目のエレガントさと裏腹に、6.6リッター V12(624ps/800Nm)エンジンと8速ATとの組み合わせから生み出されるパワフルな走りは、その印象を思いっきり裏切ってくれました。ロールスロイス史上最強のクーペと言われるだけのことはあります。
もっとも、そのパワーを日本の道路で使い切るのは不可能。しなやかなレザーとカナデル・パネリング(特殊加工が施されたウッドパネル)のインテリアに囲まれ、ロールスロイスならではのたおやかな乗り心地に身を委ねるに限るようです。
■ロールスロイス レイス主要諸元
●全長×全幅×全高=5280×1945×1505mm
●ホイールベース=3110mm
●車両重量=2430g
●エンジン= V12DOHCツインターボ
●排気量=6591cc
●最高出力=632ps/5600rpm
●最大トルク=820Nm/1500-5500rpm
●トランスミッション=8速AT
●駆動方式=FR
●車両価格3711万円(税込)